100年の歴史に感動! 『ホンジャマカ』石塚英彦が再訪を誓った「誇り高き名ホテル」

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野球の神様も宿泊したようです

みなさん、ごきげんよう。パワーを授かろうと神社に行ったのに、本殿までの石段の長さにため息をつき、下から拝んだ石塚英彦です。

さて今回は、私の故郷・横浜が誇る「ホテルニューグランド」について書かせていただきます。

最初の出会いは私が小学生の頃でした。校外学習で山下公園に行ったとき、氷川丸を写生しながらふと真後ろを振り返ると、英語で「HOTEL・NEW・GRAND」と書かれた、ひと目で歴史を感じる佇(たたず)まいのホテルがありました。

小学生だった私は、英語の看板を見てアメリカの建物だと思っていました。その初対面から40年、テレビ番組のロケでついに中に入ることができました。40年思い続けた人との初デートのようで、珍しく事前学習をしました。

開業は1927年。喜劇王チャップリンやアメリカの野球選手ベーブ・ルース、マッカーサー元帥など、錚々(そうそう)たる人たちが滞在していたことがわかりました。当日はかなりビビりながら玄関へ。シワひとつないシャツを着た笑顔が爽やかなスタッフの方が、オーバーオールの私に「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」と言って扉を開けてくださいました。

フロントロビー中央では、巨大かつ煌(きら)びやかなお花がお出迎え。高い天井からは大きなシャンデリアが吊るされていて、温かい色の明かりに包まれます。

落ち着きのある廊下を通り抜けると、写真でしか見たことがなかった大階段が登場。いくらするのか心配になるブルーの絨毯が敷かれ、手すりも真鍮(しんちゅう)です。見上げると、2階部分に大きな丸い時計があり、周りには見事な彫刻が施されていました。

普段は階段が大嫌いな私も、このときは前のめりで2階へ。壁、窓、照明などすべてが『なんでも鑑定団』に出したいくらいの宝物です。肘かけに天使が彫られた「天使を撫でると幸せになれる椅子」にも座らせていただきました。

ニューグランド発祥のメニューをいただく

それから5年後。本当に幸せが訪れました。プライベートで宿泊する機会がやってきたのです。

玄関からフロント、廊下、エレベーターから部屋――どこにもギラギラした派手さはなく、約100年間も維持し続けてきたスタッフの皆さんの思いを感じます。

部屋の中は実家以上に落ち着く作りです。カーテンを開けると、子供の頃に絵を描いた氷川丸が目の前に。横浜ベイブリッジや大桟橋も見え、まるで絵ハガキの世界が現実になったようです。あまりコーヒーを飲まない私も、思わずコーヒーメーカーのスイッチをオンにしてしまいました。

今回は建物だけでなく食の歴史も勉強しようと、1階にある「ザ・カフェ」へ。実はニューグランドには、この場所発祥のメニューがいくつもあります。

シーフードドリア、ナポリタン、プリンアラモードです。シーフードドリアには、太平洋からエビがいなくなるほど大量のエビが入っています。シーフードの全面協力を得たホワイトソースには、最高のエキスが溶け込んでいます。この味を代々守り続けた料理人に感謝です。

翌朝は本格的なフランス料理が楽しめる「ル・ノルマンディ」で朝の横浜港を眺めながら朝食。ふわふわのオムレツにスモーク香るソーセージ、パンもまいうーです。

チェックアウトしてホテルを後にするその瞬間まで、誇り高きスタッフのみなさんから愛をもらい、歴史に心躍らせ、美しい景色に癒やされる。ニューグランドはただのホテルではありません。きっとまた行きます。

『FRIDAY』2026年8月21・28日合併号より

文・イラスト:石塚英彦

’62年、神奈川県生まれ。恵俊彰とのコンビ「ホンジャマカ」で活動、「元祖!でぶや」(テレ東系)などのバラエティに加え俳優や声優としても活躍。現在、「よじごじDays」(テレ東)の金曜MCとして出演のほか、YouTubeやInstagramにも注力している