台湾

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台湾メディアの中時新聞網は17日、「日本は台湾を犠牲にするのか」と題する論評記事を掲載した。著者は台北城市科技大学企業管理学部の鄭明徳(ジョン・ミンダー)教授。

鄭氏は、今月9日に長崎で行われた平和祈念式典で台北駐日代表の李逸洋(リー・イーヤン)氏が台湾の地位を低く扱うような席次に抗議して出席を拒否した件に言及し、「日本が台湾の尊厳を犠牲にするのはいつなのか。歴史を振り返れば、その答えは米国と中国の関係が接近した時である」と論じた。

その上で、「1972年9月、日本の指導部は、米国のキッシンジャー国務長官やニクソン大統領の訪中を目の当たりにし、気が気ではなかった。そして、日中首脳会談後に両国の国交を正常化し、台湾と断交することを決めた」と回想。「現在に当てはめると、長崎市が今、台湾に対して失礼な対応を取ることができたのは、来月24日に中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が訪米し、米中首脳会談を行うことに日本の政界上層部が注目しているからだ」と主張した。

鄭氏は、「この2日間、私は石原慎太郎氏が田中角栄氏について書いた『天才』という本を読んだが、前述の見方について深く感じるところがあった。当時の田中首相は米国と中国が接近するのを目の当たりにし、日本の置かれた状況が危うくなることを認識していた。しかし、自民党は保守政党であり、それまでの首相だった岸信介氏、佐藤栄作氏らはいずれも親台湾派だったため、田中氏は非常に難しい立場に置かれた」と指摘した。

そして、「田中氏は一貫して、日本に近接する中国の動向をより注意深く見なければならないことを理解していた。戦後、米国が台湾を重視していたため、日本もそれに従って台湾を支持しなければならなかった。だが、田中氏の在任中、米国と中国が国交を樹立する可能性があると分かると、中国と台湾のどちらかを選択しなければならなかった。そして最終的に、中国との国交樹立を決定した」と振り返った。

また、「その後、日中航空協定をめぐって中国政府が日本に対し、台湾の航空機の翼に描かれた青天白日満地紅旗(中華民国の国旗)を否定するよう要求するという出来事もあった。中国側からのこの要求に対し、日本の首相と外務大臣はともに頭を悩ませたが、それでも2人は台湾の国旗を否定すること(大平外務大臣談話)を決め、『台湾に屈辱を与える』ことを決断した」と指摘した。

鄭氏は、これらを理由に「いかなる時であっても、日本の対台湾政策を絶対に信頼してはならない」とし、「米国と中国が接近すると、日本の政界上層部は皆、中国を選び、台湾を捨てる。1972年9月がそうだったように、今回もそうだ」と主張。「高市早苗首相の支持率は5割を下回り、その勢いや地位は低下しつつある。さらに、元駐中国日本大使が日中は早急に対話を再開すべきだと述べたことも、日本の政界上層部に(中国との関係改善への)変化が生じる可能性を感じさせている」とし、「台湾は今後、日本が政策を転換する可能性について、注意深く見守る必要がある」と論じた。(翻訳・編集/北田)