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自民党の鈴木幹事長ら党幹部が、15日の終戦の日にそろって靖国神社を参拝する見通しとなりました。日本テレビ政治部・矢岡亮一郎官邸キャップが解説します。

■閣僚の一人「終戦の日だけはやめた方がいい」

15日の終戦の日の高市首相の参拝が注目されていますが、14日は高市首相やその周辺の3つのコトバで見ていきます。

(1)「国のトップでもずっと参拝」
(2)「一番大切なのはアメリカ」
(3)「保守の自民党支持層を重視」

――そもそも高市首相の参拝は、なぜここまで注目されているんでしょうか。

それは、高市首相が就任前、「首相としての靖国参拝」に並々ならぬ意欲を示していたからなんです。

2022年には講演でこう話しています。
「日本国のトップになるようなことがあったら、ずっと参拝を続けたい」。実は高市首相は、これまで閣僚や党幹部としても「終戦の日」にこだわって参拝を続けてきました。

講演ではこうも言っていました。
「途中で参拝をやめるといった中途半端なことをするから相手がつけ上がる」と。

――この相手というのは、中国を念頭にした言葉でしょうか。

はい、おっしゃる通りです。
ただ、高市政権の閣僚の一人は「終戦の日だけはやめた方がいい。中国に外交カードを与えるだけ」と話しています。
外交上の嫌がらせ、例えば日本人の拘束などにもつながると強い懸念を示しています。

■政権幹部「一番大切なのはアメリカ」

一方で、2つめのコトバです。
ある政権幹部は「一番大切なのはアメリカ」だと話しています。
靖国参拝といえば、中国・韓国の反発が想定されますが、実はアメリカが強い言葉で非難したこともあります。

2013年の年末、当時の安倍首相が第2次政権発足からちょうど1年の節目の日に靖国神社を参拝しました。この直後に、アメリカ、当時のオバマ政権は「失望している」と異例の声明を出しました。

これ決して中国韓国のように歴史問題として批判しているわけではなく、東アジア情勢の安定を望んでいるからなんですが、高市政権幹部の一人は、現在も「閣僚の参拝は、駐日アメリカ大使に理解を得る根回し」をしていると明かしています。それほど良好な日米関係には気をつかっているというわけなんです。

■「参拝見送れば保守層の支持は確実に下がる」

――でも、高市首相は参拝したい思いがあるわけですよね。

もちろんそうだと思います。ここで3つめの高市政権幹部のコトバ、「保守である自民党支持層を重視」です。私たちの先月の世論調査では、自民党を支持する人の9割が高市内閣を支持しています。

この幹部、石破政権末期では自民党支持層の支持が6割まで落ち込んでいたことも踏まえて、自民党支持層つまり「保守層を維持できれば政権運営は盤石だ」と話しています。
ここで注目しておきたいのが「自民党支持層への約束」です。

2000年以降、終戦の日に参拝した首相は1人しかいません。
小泉純一郎元首相です。この小泉首相、自民党総裁選での公約で「終戦の日の参拝」を約束して勝利しましたが、在任中6回あった「終戦の日」で参拝できたのは退任間際の1回だけでした。
それほど中国・韓国に配慮を強いられたということなんです。

その後、第1次安倍政権で、安倍首相は公約こそしませんでしたが、参拝できなかったことを「痛恨の極み」だと公言して、第2次政権、就任1年で参拝を実現しました。この時、安倍首相周辺は「保守層への約束を果たすため1年以内に参拝したかった」と話していました。

この保守層の支持。長年、自民党の幹部職員を務めた選挙・政治アドバイザーの久米晃さんは「今回、高市首相が参拝を見送れば保守層の支持は確実に下がる」と指摘しています。

高市首相は15日朝、どのように最終判断を下すのか。今後の内政・外交の政権運営の分岐点になりそうです。