大谷翔平(C)共同通信社

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 投手としての調整をかなり慎重に進めているのは間違いない。

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 大谷翔平(32=ドジャース)が、日本時間11日のロイヤルズ戦の試合前にキャッチボールを行った。最大40メートルまで距離を延ばすと、その後は捕手を座らせてバッテリー間の距離でスローイング。約20分間、計50球ほど投げ込んだ。

 大谷が17日ぶりにキャッチボールを再開したのは9日。たかだかキャッチボールをやるのに中1日をあけているくらいだから、慎重を期しての調整だ。

 7月23日に2週間ぶりのブルペン投球をやって、膝の状態が悪化。右上腕二頭筋の不調も明らかになり、投球を中断せざるを得なかった。投手復帰に向けては「同じことを繰り返さないよう慎重に進めていく」(ロバーツ監督)方針なのだ。

 とはいえ、大谷が最後に登板したのは7月4日のパドレス戦。投手としては1カ月以上、実戦から遠ざかっている。いったん完全に肩肘を休ませたうえで、一から肩をつくり直すことになるのだから、後半戦どころかポストシーズンに間に合うかどうか。

 大谷は打者としてラインアップに欠かせない存在だけに、マイナーで調整登板するわけにはいかない。ロバーツ監督は大谷の投手復帰に関して、昨年同様の過程を踏むことになると示唆している。

 2度目の手術明けだった昨年は、実戦の中で調整登板を重ねた。6月17日にスタートして1イニングを2試合、次に2イニングを2試合、3イニングを3試合と徐々にイニングを増やしていき、初めて5イニングを投げたのは8月28日だった。9月に3試合投げてプレーオフに間に合ったとはいえ、先発投手としての役割を果たすまでに2カ月半近く要したのだ。

 しかし、今回は、ようやくキャッチボールから始めたばかり。実戦どころか、ブルペン入りすらしていない。レギュラーシーズンは残り1カ月半あまりで、9月30日にはプレーオフがスタートする。長いイニングを投げる先発投手としての復帰は、シーズン終盤どころかプレーオフも難しいのが現状だ。

「フリードマン編成本部長もロバーツ監督も、大谷が今季中に投手として復帰すると思うと話している。投手として復帰したい大谷のモチベーションを維持する狙いもあるでしょうけど、大谷が投打にフル回転すればチームの士気も上がる。あくまでも調整が順調に進むことが前提ですが、ポストシーズンで投げるのは間違いないように思う」

 と、特派員のひとりがこう続ける。

先発して1〜2回のオープナーは無理

「もちろん、先発して5回を投げるのは物理的に無理がある。投げるとしたら先発して1〜2回のオープナー、あるいはリリーフでしょう。プレーオフの先発は4人いれば十分なので、山本(27)とスクーバル(29)、それにじきに負傷者リストから外れるスネル(33)とグラスノー(32)が有力です。この4人はあくまでも真っさらなマウンドで投げて力を発揮するタイプだし、それだけの実績もプライドもある。大谷が1〜2イニング投げた後のロングリリーフというわけにもいかないでしょう。となると、大谷と佐々木(24)はリリーフに回ることになる」

 佐々木はプレーオフで昨年同様、ブルペン待機になりそう。問題は大谷の起用法だ。「1番・投手」として出場すれば降板後もDHとして試合に出続けることが可能な大谷ルールがあるけれども、「1番・DH」で出場しながら試合途中でマウンドに登ったらそうはいかない。最後まで投げ切る必要が生じるし、リリーフを仰げば、その時点で試合から退くことになるからだ。

「フリードマン編成本部長は、2023年のWBC決勝で大谷がリリーフ登板して日本を優勝に導いたシーンを見て、『興奮を抑えられなかった』と話しています。『とてつもない闘争心の持ち主だ』とも。例えば重要な場面のストッパーのような、大谷が闘争心を最大限に発揮できるような舞台での起用を首脳陣は考えているように思う」とは前出の特派員。

 いずれにせよ、大谷はポストシーズンで、リリーフとして短いイニングを投げることになるというのだ。