「ルッキズムの化け物」と言われ家族に絶縁された女性…!「体形維持のためにもう子どもは作らない」と夫に宣言、娘にはダイエットを強要…家庭内別居に至るまで
2022年の新語・流行語大賞にノミネートされた「ルッキズム」。外見によって人を評価したり、差別したりする考え方や行動のことで、ルッキズムを助長しない・させない意識は社会全体で高まっている。ただ一方で、他人からどう見られるかを気にしすぎてしまう人は今も少なくなく、中には「生きづらさ」を感じている人もいるようだ。
神奈川県在住の奥野瑠美奈さん(仮名・48歳)は、中学生からエステ通いをするほど幼少期から外見へのこだわりが強かった。IT企業経営者と結婚して子宝にも恵まれたが、娘の外見についても執着が強く、小学生から美容整形させるか考えるように……。夫から激怒され断念するが、それでも瑠美奈さんは「娘のためを思ってやっただけ」と悪びれなかった。
前編記事『「ルッキズム」に取り憑かれたアラフィフ女性…!中学生でエステ通い、出産後も子育てより「自分の体形維持」、驚きの人生』より続く。
ダイエットが原因で娘が倒れた
姫香さんが中学生になると、身体に脂肪が付き始めたことを危惧した瑠美奈さんが、娘にダイエットを強要するようになる。
「給食はおかずだけ食べて主食は残すように言いました。朝は野菜のスムージーで夜は具沢山のスープ。栄養バランスとカロリーはばっちりでした」
そう瑠美奈さんは胸を張るが、育ち盛りの姫香さんにとっては必要な栄養が足りず、しばしば貧血や眩暈を起こすようになった。
ある日、姫香さんは学校で倒れてしまい、譲さんが慌てて迎えに行った。姫香さんを連れて帰宅した譲さんは、堪忍袋の緒が切れたとばかりに瑠美奈さんを激しく非難した。
「『お前に母親の資格はない』とまで言われました。ものすごい剣幕でしたね」
夫婦喧嘩はヒートアップし、離婚話まで飛び出した。その場を収めたのは、姫香さんの「ママはひとりで生きていける人じゃない。財産分与を要求されたらパパだって面白くないでしょ。だったら今のままでいいんじゃない?」という言葉だったという。
「その言葉もショックでしたが、その後の姫香の『ママなんていないものだと思えばいいのよ』という発言に打ちのめされましたね」
10年間、家庭内別居状態
その言葉通り、翌日から姫香さんも譲さんも瑠美奈さんの存在を無視するようにして暮らし始めた。
「必要最低限の会話しかありません。食事も別です。夫と姫香はケータリングか外食。私はユニットバス付きの部屋を使っているので、お風呂もトイレも別です。共有スペースはリビングだけですが、二人が嫌がるので私が行くことはありません」
必要に応じて交わされる会話も敬語だという。
「なんだかんだで10年、他人行儀な生活が続いています」
現在、大学院生となった姫香さんはあまりオシャレに興味がなく、常にすっぴんで眼鏡姿。洋服も似たようなものばかりを着回しているそうだ。ただ今も、瑠美奈さんは娘の外見へのこだわりを捨てたわけではない。
「姫香は磨けば絶対に光るんですよ。せめてコンタクトにすればとか、もっと気の利いたお店で洋服を買えばいいのにとか、言いたいことは山ほどあります。でも、私の言葉に耳を貸すとは思えないので、ずっとモヤモヤしています」
孤立する瑠美奈さんをしり目に、譲さんと姫香さんの親子関係はいたって良好だという。
「ここまで蔑ろにされたら、さすがに心が折れそうにもなるんですけど、他に行くところもありませんから……。姫香がお嫁に行くとか家を出るなどして夫婦二人になったときには、夫との関係は修復できるような気がするんです。その時に備えて、キレイは保っていようと思っています」
そう語り、時間とお金を、エステや美容施術に費やす瑠美奈さん。「ルッキズムに取り憑かれた」彼女の正解はどこにあるのだろうか。
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