異例の動きを見せた大谷翔平(写真/アフロ)

写真拡大

「カーン!」という快音を響かせ、打球がライトスタンドへと吸い込まれる。それを見届けた大谷翔平(32才)は、お茶目に舌を出しながらゆっくりと走り出した。セカンドベースを回ると総立ちのファンで埋め尽くされたスタンドの一角へと視線を送り、右手を上げて親指を突き立てる。その表情はゲーム中とは思えないほど穏やかだった──。

【写真】真美子さんに向かって“特別なサイン”を送る大谷翔平。他、試合後に笑顔でスイートルームを訪れる大谷や最新の黒ベントレーでスタジアム入りする大谷の姿なども

 これは7月31日(現地時間)に行われたレッドソックス戦でのワンシーン。球場で取材した現地のスポーツ番組記者が振り返る。

「ホームランを打った直後とはいえ、ショウヘイがあそこまで目尻を下げて表情を崩すのは極めて珍しい。ましてや彼がアーチを架けたのは、一進一退の息詰まるシーソーゲームの真っ只中でしたからね。取材席の記者たちの間で"何か特別なことが起きたんじゃないか"と一斉に騒がしくなったほどでした」 

 真相が明らかになったのは試合終了後のことだ。きっかけは、大谷の異例の行動だった。

「球団スタッフを通じて、彼はホームランボールをキャッチした観客に"ボールを返してほしい"と申し出ていたんです。ショウヘイがボールの回収に動くのは、極めて珍しいこと。実はその日、6月に生まれたばかりの長男が初めて球場に来ていて、初観戦でのホームランボールを息子に贈りたいという思いがあったみたいですね。

 試合前からスタッフに"打ったら交渉をお願いします"と予告していたなんて話もあるけど、それで本当に打っちゃうところが、スーパースターですよね。サムズアップポーズは、愛息と家族に向けられたものだったのでしょう」(前出・スポーツ番組記者)

 大谷の希望を球団スタッフから伝え聞いた観客は胸を打たれ、返却を快諾。サイン入りのバットやボールと交換し、無事にメモリアルボールは大谷の元へと戻された。そこまでして大谷が「ホームランボールの回収」にこだわった背景には、長男の誕生によってよみがえった幼き日の記憶があるのかもしれない。

「大谷選手は幼少期に父・徹さんから初めてグローブを贈られた日のことをいまも強く覚えているそうです。少年野球の監督だった徹さんは私生活でも常に対話を絶やさず、温かい家庭を築いてくれた。父から受けた深い愛情を、今度は自分が届けたい──そんな思いから初観戦の記念にホームランボールをプレゼントしたかったのでしょう。長男に"野球をやってもらいたい"という願いが込められているのかもしれませんね」(スポーツ紙記者)

 現在、左膝と右腕に痛みを抱え、満身創痍でグラウンドに立ち続ける大谷。そんな彼を陰で力強く支えているのは、ほかでもない愛する家族の存在だ。

※女性セブン2026年8月20・27日号