JRT四国放送

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日本特有の製法で作られる日本刀。

奈良県での修行を経て、2025年秋・佐那河内村に鍛錬道場をつくった刀鍛冶職人の男性を紹介します。

日本の伝統、日本刀。

刀の反り、刃文と言う、刃の白い模様。

そして、地鉄という色の濃い部分の美しさが、見るものを圧倒します。

この刀を作ったのが、吉本貞隆さん35歳。

吉本さんは2025年秋、地元・徳島に戻り、日本刀の鍛錬道場を作りました。

この夏から、本格的に工場で刀の製作を始めました。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「自分の個性というか、地鉄をみたら徳島の刀鍛冶だとわかるぐらい、特徴というか個性の出せる仕事をしたい」

刀の魅力に取りつかれたきっかけは、小学生の時に見た、文化の森での展覧会でした。

展示されていたのは、第二次世界大戦後にGHQが回収した「赤羽刀」と言う刀剣類です。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「武器って今まで思っていたけれど、そこから地鉄や刀文、美術品としての鑑賞する要素を本で勉強しながら、そこからのめり込んでいった」

高校を卒業して2年たったころ、奈良県にある刀鍛冶、およそ800年の歴史を持つ月山一門に弟子入りします。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「弟子修行は、炭切り3年・向こうづち5年と言うように、大体8年ぐらいは修行はしっかりしないといけないという言葉がある世界だが、しんどかったことは特になかった。ずっと楽しかったイメージしかない」

この日は、鍛錬という作業をおこないます。

まずは、やわらかくて火力が出る松の炭に火をつけます。

1200℃から1300℃の温度になったら、刀の原料・玉鋼を熱します。

半分に折り返して打つことで鋼の不純物を取り除き、炭素の含有量を均一化すると、硬くて粘り強い鋼が出来上がります。

刀の種類にもよりますが、15回鍛錬すると、3万2768の層が出来上がります。

適切な回数を見極めて鍛錬の作業を繰り返す、これが日本刀の鋭い切れ味の秘訣です。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「ちょっと閉めてもいいですか、明るくて温度が見えないので」

炎の色は、温度を確認する大事な目印。

ふいごという、昔ながらの送風機で火の強さを調整して、刀づくりを進めていきます。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「最後の最後の、一番温度がシビアな温度調整をするときには、絶対にふいごを使って火力の調整をしている」

鍛錬のあとは硬さの違う鋼を組み合わせたり、打ち延ばしたりと、およそ1年かけていくつもの工程を終え、日本刀が完成します。

こちらは5年前に、吉本さんがコンクールで新人賞を取った刀です。

(刀鍛冶・吉本貞隆さん)
「徳島に刀鍛冶がいるというのを知っている方も、ほとんどいないと思うので、刀の魅力と言いますか」
「こういったものがあると、知ってもらえる機会を作れたらいいなと」

刀の美しさに魅了されて飛び込んだ刀鍛冶の世界。

吉本さんはこれからも、炎のような熱い心で日本刀と向き合います。