“天才揃い”だからこそ? 夏の甲子園優勝候補が地方大会で早々と散る理由…大阪桐蔭に山梨学院、東洋大姫路まで
高校野球の地方大会で強豪校が相次いで早期敗退している。
【専松・持丸監督コラム】半世紀の指導歴の中で今夏の専大松戸が「歴代最強チーム」になる条件…初戦は12日、四街道と戦います
19日に史上初の3度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭が、延長タイブレークの末、4回戦で大阪立命館に敗れた。今大会初登板となったエースの吉岡が初回に4四球で押し出しを与えるなど2失点。同点で迎えた十回表に勝ち越され、その裏の攻撃で1死満塁からのスクイズが「反則打球」となってジ・エンドである。
20日の山梨大会では、今秋のドラ1候補・菰田陽生(3年)を擁する山梨学院が、準決勝で帝京三に延長タイブレークで敗れた。奈良ではセンバツ準優勝校の智弁学園の左腕エース杉本真滉(3年)が、猛暑の中で140球の熱投も熱中症で7回6失点で降板。3回戦で奈良大付に敗れた。兵庫では春の近畿大会を制した報徳学園が5回戦で明石商に7回コールド負け。昨夏甲子園8強の東洋大姫路も加古川西に敗戦。ともに8強に進めなかった。
アマチュア野球に詳しいスポーツライターの美山和也氏がこう言う。
「生前の済美・上甲監督に『天才ほど油断をする。手抜きをする。だから、地方大会の序盤から怒り続けないといけない』と聞いたことがあります。大阪桐蔭には全国から“天才”が集められている。エースの吉岡が4回戦でやっと初登板。あるいは、もっと早い段階で登板していたら、結果は違っていたかもしれません。山梨学院は先発した背番号12の左腕・木田が三回に2本の適時打を浴びて逆転された。ダブルエースの菰田や檜垣の先発ではなかったのは、恐らく決勝以降を見据えてのこと。これも采配上の油断といえます」
横浜の元部長・小倉清一郎氏は、日刊ゲンダイのコラムでこう書いていた。
「センバツで優勝すると、選手に慢心、油断、おごりといった気持ちが芽生える。夏の早い段階で足をすくわれる場合、ほとんどはこれが原因。県大会序盤に“骨っぽい”ところと当たる組み合わせは嫌だった。強豪校は準々決勝から決勝にかけての大会終盤にピークを持っていくように調整するが、相手はまさに今、ピークだからだ」
前出の美山氏は「大阪桐蔭や山梨学院が敗れた延長タイブレークも一因でしょう。強豪校から走者をためるのは大変ですが、無死一、二塁からスタートするため、実力差が出にくいのは確か」とも言った。
明日も有力校が消えるか──。
