M!LK - しおざきわんだーらんど (塩粼太智) (Official Music Video)

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<MV Chart Forcus>

 毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、MVをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品/楽曲を取り上げ、ランキング化&レビューしていく連載「MV  Chart  Focus」。7月3日~7月9日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り(※1)。

(関連:【映像あり】「今日も一1日がんばろー!」と励ましてくれる底抜けに明るいM!LK「しおざきわんだーらんど(塩粼太智)」MV

1位:M!LK「しおざきわんだーらんど (塩粼太智)」MV2位:M!LK「チラチLOVE」from『M!LK ARENA TOUR 2025-2026 “SMILE POP!”』3位:HANA「Blue Jeans」Dance Performance in New York4位:Mrs. GREEN APPLE「Magic」from『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE ~FJORD~』5位:YOASOBI × Overwatch「オリオン」MV6位:超学生「未完成婚姻論 @ご本人と歌ってみた」7位:BE:FIRST「Missing」Behind The Scenes8位:BABYMONSTER「I LIKE IT」MV9位:NiziU「Make you happy (2026 ver.)」MV10位:電ǂ鯨「童話になったらいいのに」MV

 今回取り上げるのは、M!LKのメンバーのひとり、塩粼太智のソロ曲「しおざきわんだーらんど」のMV。楽曲は、M!LKが現在進めている5カ月連続リリース企画「モー烈モー進!リリースプロジェクト2026」の第3弾。「この世界のワンダフルな真理について明るく楽しくハッピーに歌う」(※2)をテーマにした曲というが、キャッチーなフレーズや幸福感あふれるメロディは、一聴したら耳から離れなくなるほどインパクト大。人懐っこくムードメーカーな塩粼のキャラクターを、そのまま落とし込んだような楽曲に仕上がっている。

 そんな1曲とあってか、MVもまたカラフルかつハイテンション。水兵風の衣装をまとった塩粼と、ペンギンに扮した子どもたちがかわいらしいダンスを披露したり一緒に遊んだりと、子ども向け番組さながらピースフルな映像が繰り広げられる。

 冒頭、塩粼の吹くホイッスルに乗せ、次々と集まってくる子ペンギンたち。船の甲板を模したセット、書き割りの青い空をバックに踊る塩粼は、このまま“歌のお兄さん”になれそうなほど堂に入っている。Aメロ、Bメロではハンモックで眠っているところを起こされたり、差し入れの食べ物を頬張ったりと、歌詞に合わせて小芝居にも挑戦。甲板を掃除し終えたところで、〈今日も1日がんばろー!〉と拳を突き上げて見せるところなど、まばゆいばかりのポジティブさだ。続くサビで、再び子ペンギンとダンスした後、楽曲のテイストは突然ファンキーなディスコ調にチェンジ。「だいちのなんでも相談室」と書かれたプレートの前で、塩粼ならぬ“味噌粼太智”なるキャラクターが次々とかかってくる電話をとっている。時折カットインしてくる、受話器を手にして困り顔の子ペンギンたちがなんともキュート。

 しかし、電話番号が示されるCM風のカットを最後に、またも曲調は一転。今度は、子ペンギンたちと「黒ひげ危機一髪」的なゲームに興じて見せる。レトロゲームを思わせるピコピコサウンドに乗せ、〈眠くても歯は磨かなあかんで!〉〈お天道様はいつでもみてるんやで!〉と諭すようなセリフを口にした後、天高く飛ばされた塩粼。宙を舞いながら〈でもまあ 気楽にいこか!〉と親指を立てる、そのユルさにほっとする。楽曲が終わりに近づくと、空も茜色に。ややしんみりした雰囲気になるかと思いきや、満面の笑みを浮かべた子ペンギンたちに後押しされるように、テンションマックスでラストのサビへ突入。体を大きく使ったダンスで盛り上げる。最後の〈しおざきわんだーらんどどどどーん!〉では、花火も打ち上がり見事な大団円ぶり。晴れやかな笑顔を見せる塩粼の顔にズームし、MVは幕を閉じる。

 最初から最後まで、一貫して明るく楽しいムービーに仕立てたのは映像ディレクターのZUMI。クレイアニメを取り入れたり、レトロかつ手作り感満載のセットを配したりと、塩粼の親しみやすいキャラクターを活かした演出が、結果として多くの人に響く作品となった。実際に、SNSにはMVを視聴することを“入園”と表現するポストがあふれ、あらゆる世代に刺さっているのがわかる。どことなく、2000年代初期に一世を風靡したプッチモニや松浦亜弥など、つんく♂楽曲のMVを彷彿させるのも妙に惹きつけられる理由かもしれない。何かと不穏なニュースが蔓延する現代社会、このくらい底抜けに明るく、理屈抜きで夢中になれるものこそ必要とされていることを強く感じた1作だ。

※1:https://charts.youtube.com/charts/TopVideos/jp/weekly※2:https://sd-milk.com/contents/1087360

(文=渡部あきこ)