民泊で家事用ロボットをテストして家の中をめちゃくちゃにした疑いでロボットスタートアップ企業が提訴される

Airbnbで自宅を民泊として貸し出している人物が、カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くロボット企業のThe Bot Companyを相手取り訴訟を起こしました。この人物によると、ロボット企業が家の中で家事用ロボットをテストしていた疑いがあるとのことです。
Case Information
https://webapps.sftc.org/ci/CaseInfo.dll?CaseNum=CSM26871649
https://arstechnica.com/ai/2026/06/allegedly-trashing-airbnbs-to-test-robots-puts-startup-in-legal-trouble/
Airbnb host alleges damage after SF startup tests robot indoors
https://www.sfgate.com/tech/article/airbnb-startup-robot-damages-lawsuit-22279560.php
訴訟を起こしたショーン・ドノバン氏は、2022年から寝室4つ、バスルーム3つを備えた家を貸し出していました。2026年、タイからのリモートワーカーだと名乗るグループからこの家について問い合わせがあり、ドノバン氏は貸し出し手続きを行ったそうです。
ところがその後、ドノバン氏が宿泊客のゴミを片付けるために家を訪れると異様な光景が見えたとのこと。家の中はめちゃくちゃで、70年間家族に受け継がれてきたダイニングテーブルと陶器セットが損傷し、浴室のタイルが欠け、シーツにはシミが付き、鍵のかかったクローゼットから靴と靴棚がなくなっていたそうです。
さらに、ドノバン氏は家の中に張り巡らされた電線の束を見つけました。電線をたどってダイニングテーブルまで行くと、約1.8メートルの「履帯付きルンバ」のようなロボットがあり、その隣で男がノートパソコンを操作していたとのことです。
ドノバン氏は「家に帰ったら、引き出しの中身が全部なくなっていて、新しい物ばかり置いてあるのを想像してみてください。彼らはすべてを新しい場所に移動させたんです。銀食器が別の引き出しに入っていたり、別の部屋に置かれていたり。まるで家中の物を完全に移動させたかのようでした」と当時を振り返りました。

ドノバン氏が屋外に設置した監視カメラを確認したところ、4月12日から25日の貸出期間中に30人以上が自宅に出入りしていたことが判明。出入りした人物の1人がシフトについて話していたことから、ドノバン氏は企業が借りていたと推測しました。ドノバン氏は借主がThe Bot Companyの人間であることを突き止め、「ロボット試作機テスト」によって自宅に広範な損害が生じたとして訴訟を起こしました。
2026年5月26日に提起された訴訟で、ドノバン氏はThe Bot Companyに対して1万2383.50ドル(約200万円)の損害賠償を求めています。ドノバン氏は大規模な物的損害に加え、「商業利用および撮影目的として正しく予約するのではなく、短期賃貸として偽った」という点も問題視しています。

家庭用の家事をこなすロボットの開発を目指すThe Bot Companyは、Twitchの前身「Justin.tv」やロボタクシー企業Cruiseの共同設立者であるカイル・ボークト氏が2024年に立ち上げたスタートアップ企業です。同社の使命は「すべての家庭のための役立つロボットを作ること」となっていますが、ロボットの画像や仕様はまだ公開されていません。
ロボット企業は通常、自社の研究施設内でロボットを訓練・試験し、外部の目から遠ざけ、目立った事故も起こさないようにしています。Airbnbの住宅をホストの知識や同意なしにロボット試験場として使用することはリスクの高い事業判断であり、仮にロボットによる損害が発生した場合、家庭向けロボットとして販売しようとしている製品にとって好ましい宣伝にはなりません。

地元メディアのThe San Francisco Standardは、ドノバン氏のAirbnb予約に含まれていた宿泊客3人について、他の12人のAirbnbホストから否定的なレビューを受けていたことを突き止めました。一部のホストは、キャビネット、家具、壁、床、ドアに損傷があったと報告しています。
