クマの目撃数増加!山菜取りの際は爆竹で大きな音と火薬の匂いをさせてから入山を オスはこれから交尾期で行動も活発に【長野】
特集です。
山菜取りや山へのレジャーなどが増える季節ですが、一方で心配なのが、クマへの遭遇…
県内でも、目撃情報が相次いでいるクマに、どんな対策をすべきなのでしょうか?
柔らかく食べると少し酸味を感じる「ヤマブドウ」に…
「はいどうぞ」
天ぷらにすると絶品の山菜の王様・タラの芽。
長野市信州新町にある道の駅では、初夏にかけて山菜が楽しめ、旬の味を求め、大勢の人が訪れます。
20年以上山菜取りをするベテランで、この時季は、連日山菜を採りに山へ入っています。
小林久一さん
「まずは、大きな音っていうかね『爆竹』。火薬の匂いが出ますもんでね。それを最初にやります。」
山菜採りの前に必ず行うのは『クマ対策』。爆竹で大きな音と火薬の匂いをさせてから、クマよけのスプレーと大きな音が鳴る笛を身に着けて、出発します。山の中を進んでいき、赤みがかった山菜『ヤマウドウ』のポイントへ。
小林久一さん
「見ていただいてもわかりますように山。ちょっとクマがいそうな所ですので、ここで1回笛を吹きます」
大きな音を出してから、周囲の様子を確認。異変がなければ山菜取りを始めると言います。さらに、10分ほどの間隔で笛を吹き、周囲の様子を確認しながら、山菜を採っています。小林さんは、クマに直接対峙したことはありませんが、恐怖を感じた瞬間が…。
小林久一さん
「何メートル先って言うのかな。バリバリバリって音がしたんですね。これはクマだなと思って。本当は逃げちゃいけないんですけど、逃げてきました。クマに見つかって逃げると追ってきますので、当然ね。だから、その時は行き会ってないから良かったんですけど」
信州ツキノワグマ研究会 瀧井暁子さん
「もうすでに4月からクマが冬眠明けして、5月から本格的に活動期に入って、特にオスはこれから交尾期に差し掛かって行動も活発になる時期です。」
10日、塩尻市の国道では、走行中の車と突如飛び出してきたクマがぶつかる事故がありました。運転手と同乗者にけがはありませんでしたが、衝突した車の左前方は、衝撃でタイヤがパンク…。周りのカバーは外れ、自走できない状態となりました。
また今月3日には、安曇野市でクマが民家に居座り、食べ物を探している姿が撮影されました。
県内では今年度、今月8日までに42件のクマの目撃情報があります。人身被害はありませんが、4月の目撃件数は28件と、過去5年間と比べて最も多くなり、5年前の1.75倍となっています。
信州ツキノワグマ研究会 瀧井暁子さん
「昨年の秋からのクマの報道の多さが、目撃の通報の多さにも関係しているのかなと。あとカモシカとかイノシシとか、そういった動物と間違えてしまうケースも少なからずあるので、目撃っていうのはひとつの目安かなとは思います。」
しかし、ここ数年である傾向が…。
信州ツキノワグマ研究会 瀧井暁子さん
「冬眠場所もいままでなかったような里に近い所で。冬眠しているクマがいるっていう地域もあるので、そういった意味で『人とクマとの距離が一層近くなっている』のが現在の状況。」
手入れのされていない里山や林が増え、里に近いところに自然の木の実があったり、草木が生い茂る場所があったりすることなどが、理由として考えられると言います。
信州ツキノワグマ研究会 瀧井暁子さん
「これから緑が濃くなってくる季節なので、そういう見通しの悪い所では、しっかりと音を出すっていうことが、出合い頭バッタリ遭遇を防ぐためにはとても大切な対策です」
県によりますと、クマに出会わないために
・鈴やラジオなど音の出るものを持ち歩く
・早朝・夕方は特に注意する
・生ごみなどを放置しない
・ヤブ払いなど見通しをよくする
こういったことを意識し、正しく恐れ正しく備えることを、呼びかけています。また、信州ツキノワグマ研究会の瀧井さんによりますと、万が一クマに遭遇してしまったら、刺激をしないことが大切で、クマを見ながらゆっくり後ずさりをすると、襲われる可能性は減るということでした。
