2月は「食」の株主優待! イオン現金還元に吉野家・無印…利回り50%超の驚愕銘柄まで総力解説
食料品の値上げが続く今、家計の負担を実感している人も多いのではないだろうか。そんな時代にこそ、「支出を減らす力」を持つ株主優待は心強い味方だ。特に2月は、イオンの最大7%還元や吉野家の無料食事券など、“使える「食」の優待銘柄”が揃う当たり月なのだ。
普段よく利用する店で使える優待なら食費の節約に。ちょっとした贅沢をお得に楽しめるのも優待の魅力だ。物価高を嘆くだけでなく、「株」に投資して対抗する──その一歩を優待投資から踏み出してみてはどうだろうか。
■食費節約の王道! イオンの最強優待
全国に展開する「イオン」グループには11社の上場会社があり、そのうち次の9社が「食」にまつわる株主優待を実施している。
各地の特産品や自社商品も魅力的だが、「現金還元」や「割引券」など、「毎日の買い物がおトク」になる優待は、地味でも「助かる」優待だ。イオングループの優待は使える店が多いため、使い勝手もよい。
◇最大7%還元の「現金バック」【イオン(8267)】
イオングループの中核会社である「イオン(8267)」では、2月末と8月末時点で100株以上を保有する株主に「株主さまご優待カード(オーナーズカード)」を発行している。
『イオン』、『イオンスタイル』、『ザ・ビッグ』、『マックスバリュ』、『まいばすけっと』など、イオングループの対象店舗で、オーナーズカードを提示して買い物をすると、保有株数に応じて、買物代金の一定割合が現金またはWAONポイントで還元される(還元は半年ごと、現金、WAON、イオンカードなど対象の支払方法での支払いが条件)。
還元率は100株以上保有で1%、最大7%(9000株以上保有)だ。還元対象となる買物代金の上限は半年間で100万円であり、還元率に応じて最大1万〜7万円(年間2万〜14万円)の還元が受けられる。グループ会社が発行する「株主ご優待券(100円割引券)」(後述)との併用も可能だ。
オーナーズカードには、イオングループ店舗での「優待割引」特典もある。例えば『イオンシネマ』では、通常大人1800円の映画鑑賞料金がいつでも1000円になるため、映画好きにも嬉しい優待だ。
「イオン(8267)」は、’25年9月に1株を3株に分割しており、株価が約3分の1の水準に下がった。これにあわせて株主優待制度も拡充され、優待獲得に必要な最低投資額も約3分の1に下がり、優待を受けやすくなっている。なお、還元率が3〜7%となる基準株数は分割割合に応じて変更されたため、必要投資額の水準に変更はない。
◇毎日の買い物が1000円につき100円引き!【イオン九州(2653)、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222)など】
イオングループの「イオン北海道(7512)」「イオン九州(2653)」「マックスバリュ東海(8198)」「フジ(8278)」「ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222)」の5社では、株主優待として、対象店舗での買い物に使える「株主ご優待券(100円割引券)」を提供している。税込1000円あたり1枚(100円)利用できる仕様のため、普段の買い物が最大で1割引になる。
獲得できる優待券の枚数や、利用できる店舗は銘柄によって異なる。
投資金額に対して獲得できる優待券の枚数が最も多い(=優待利回りが高い)のは、約10万円の投資で年間60枚の優待券を獲得できる「ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222)」だ(100株保有時の優待利回り約6.17%)。
ただし、利用できる店舗は、主に首都圏に展開するスーパー『マルエツ』『カスミ』『いなげや』と『マックスバリュ』のうちマックスバリュ関東が運営する店舗に限られている。普段これらの店舗を利用している人には有利だが、近くに利用できる店のない人にとっては宝の持ち腐れになってしまうため要注意だ(優待券に代えて、優待品〈特産品〉を選択することもできる)。
残る4銘柄の中では、全国のイオンやマックスバリュなどで利用でき、100株、約30万円の投資で年間100枚(1万円相当)の優待券を獲得できる「イオン九州(2653)」の優待利回りが最も高い(100株保有時の優待利回り約3.42%)。
より少額の投資で優待を獲得したいなら、100株、9万円強の投資で年間25枚(2500円相当)の優待券を獲得できる「イオン北海道(7512)」が選択肢になる(100株保有時の優待利回り約2.67%)。
中国・四国・兵庫エリアに住んでいる人で、『フジ』や『マルエツ』などのスーパーを普段利用している人には、「フジ(8278)」が候補になる(100株保有時の優待利回り約2.77%)。
「マックスバリュ東海(8198)」は、優待利回りではやや見劣りするが、配当利回りは5銘柄の中で最も高い。優待券に代えて、お米やお肉などの優待品をもらうことも可能だ。優待を狙いつつ配当も重視したい人や、複数の銘柄に分散投資して効率よく優待を獲得したい人の候補になってくる。
■10万円以下で狙える人気外食株【クリエイト・レストランツHD(3387)】
「クリエイト・レストランツHD(3387)」は、レストラン、居酒屋、ベーカリーなど、飲食事業を幅広く展開する会社だ。
代表的なブランドには、しゃぶしゃぶすき焼き食べ放題の『しゃぶ菜』、抹茶ドリンクやスイーツを提供する『MACCHA HOUSE』、高級寿司食べ放題の『雛鮨』、海鮮居酒屋『磯丸水産』、ベーカリー『サンジェルマン』などがある。
2月末と8月末時点で「クリエイト・レストランツHD(3387)」の株を100株以上保有する株主は、保有株数に応じて、対象店舗で利用できる「株主様ご優待券(食事券)」がもらえる。
100株、7万5700円の投資で優待を獲得でき、半年ごとに1500円分、年間で3000円分の食事券がもらえる。100株保有時の優待利回りは約4%だ。
なお、800株以上を1年以上継続保有すると、半年ごとに2000円分、年間で4000円分の食事券が上乗せされる。
■値上げに負けない「牛丼」食事券【吉野家HD(9861)】
牛丼チェーン『吉野家』を運営する「吉野家HD(9861)」も2月(と8月)の優待銘柄だ。
2月末と8月末時点で「吉野家HD(9861)」の株を100株以上保有する株主は、保有株数に応じて、『吉野家』などで利用できる「株主様ご優待券(500円サービス券)」がもらえる。
優待額の引き下げや株価の上昇もあり、優待利回りはやや低下しているものの、牛丼好きなら狙いたい銘柄の一つだ。優待利回りは、200株保有した場合が最も高くなる。
ちなみに、『松屋』(「松屋フーズHD(9887)」)と『すき家』(「ゼンショーHD(7550)」)は、いずれも3月(と9月)の優待銘柄だ。
■ココイチは…配当+優待で利回り約4%!【壱番屋(7630)】
「壱番屋(7630)」は、「ココイチ」の愛称で親しまれるカレー専門店『カレーハウスCoCo壱番屋』などを運営する会社だ。
2月末と8月末時点で「壱番屋(7630)」の株を100株以上保有する株主は、保有株数に応じて、『カレーハウスCoCo壱番屋』やあんかけスパゲッティ『パスタ・デ・ココ』などで利用できる「株主様ご優待券(500円券)」がもらえる。
100株、9万1800円の投資で優待を獲得でき、半年ごとに1000円分、年間で2000円分の食事券がもらえる。100株保有時の優待利回りは約2.18%、配当も含めると約4%の利回りが期待できる。
■無印良品が「何度でも」7%オフ【良品計画(7453)】
「良品計画(7453)」は、食料品から日用雑貨・衣料・家具家電まで揃う『無印良品』を運営する会社だ。
2月末と8月末時点で「良品計画(7453)」の株を100株以上保有する株主は、『無印良品』などでの買い物が7%OFFになる「MUJIアプリ」電子クーポンがもらえる。クーポンは有効期間中何度でも繰り返し利用可能だ。
良品計画(7453)の株主優待は’26年2月末基準日分から電子化され、従来の紙の株主優待(シェアホルダーカード)は廃止される。電子化に伴って無印良品のネットストアでも優待が利用できるようになり、より使いやすくなった。
■利回り50%超えの「お宝」銘柄?【地域新聞社(2164)】
「地域新聞社(2164)」は、千葉県を中心にフリーペーパー『ちいき新聞』を配布している会社だ。
2月末時点で「地域新聞社(2164)」の株を100株以上保有する株主は、千葉県の名産品などを取り扱う自社通販サイト『ちいきの逸品』で使える割引券や、千葉県の飲食店やホテルなどで利用できる割引券がもらえる。
100株の保有でもらえる割引券の合計額は1万9000円であり、優待利回りは脅威の50%。優待はあくまで「割引」であり、購入できる商品や利用できる場所にも制約がある。とはいえ、100株なら必要投資額は4万円弱。「ちいきの逸品」の取扱商品や、割引対象店舗・ホテルは地域新聞社のサイトで確認できるので、魅力を感じれば投資を検討してみてはどうだろう。
株主優待の権利を獲得するためには、権利付最終日までに株を購入し、基準日時点で株主になっていなければならない。今回紹介した銘柄の基準日はすべて2月末であり、’26年の権利付最終日は「2月25日(水)」だ。
※本記事はあくまで情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の勧誘や売買を奨等するものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断で行うようお願いいたします。記事中の優待利回りについては、執筆時点(’26年2月6日時点)の優待内容および株価(終値)をもとに算出したものです(優待内容の変更や株価の変動により変化します)。
取材・文:竹国 弘城
ファイナンシャルプランナー/ラポール・コンサルティング・オフィス代表。名古屋大学工学部卒業後、証券会社、保険代理店での勤務を経て独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、お金の問題について自ら考え、行動できるようになるためのサポートを行う。1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®、宅地建物取引士、サウナ・スパプロフェッショナル
