赤間 賢人(東海大学)/自慢の得点力で突き抜ける名門の2年生エースが決断したプロの道 B.LEAGUE DRAFT 2026

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日本バスケットボール界が大きな転換期を迎えるなかで開催される「B.LEAGUE DRAFT 2026」 。この舞台に立つ候補選手たちは、いま何を想い、どのような覚悟でプロへの扉を叩こうとしているのでしょうか 。本連載は、実績やデータだけでは見えてこない彼らの”等身大の声”に迫ります。度重なる苦難を乗り越えた不屈の精神や、チームのために徹した献身的な姿勢 。一人のアスリートとして、人間として歩んできたこれまでの軌跡と、新たなステージへの決意 。ドラフトという運命の日を目前に控えた、彼らの「現在地」を届けます。

赤間 賢人

あかま・けんと/東海大学2年/189cm・81kg/SG/2005年6月19日(20歳)/藤枝明誠高校卒/福岡県出身※年齢はドラフト当日の2026年1月29日時点

爆発的な得点能力を引っ提げ、数少ない大学下級生でのエントリー【(C)月刊バスケットボール】

東海大学の赤間賢人選手は、「B.LEAGUE DRAFT 2026」の最注目選手の一人であり、多くのファンが彼のエントリーに驚かされたことでしょう。

それは、彼がそれだけのタレントだということと、何よりまだ「2年生」だから。国内の大学からエントリーした選手のほとんどが4年生の中、彼は数少ない下級生でのエントリー選手なのです。

では、赤間賢人とはいったいどんな選手なのか?

まずは今年度の大学での活躍を紹介していきましょう。関東大学バスケットボール1部リーグ戦では全22試合に出場し、チーム最多の合計283得点(平均12.9得点)。インカレ2025でも4試合に出場し、同じくチーム最多の計57得点(平均14.3得点)を挙げ、エースとしてチームを引っ張りました。

このスタッツだけでも分かるとおり、彼の持ち味は何といっても得点力。常にポーカーフェイスで淡々とシュートを狙い、スムーズなジャンパーやドライブなどの豊富な得点パターンでリングに襲いかかる、天性のスコアラーです。

世代屈指の選手として名を鳴らした藤枝明誠高校時代。この頃からスコアリングは天下一品だった【(C)月刊バスケットボール】】

そんな赤間選手は福岡県出身。ミニバス時代は比江島慎選手(宇都宮ブレックス)と同じ古賀ブレイスに所属し、中学2年生の途中からbjリーグの東京アパッチなどで活躍した元プロバスケットボール選手・青木康平氏が代表を務めるクラブチームWATCH&C ACADEMYでプレー。

選手として本格的に頭角を表し始めたのは、藤枝明誠高校2年生の頃でした。1年時は全国大会への出場権は得られませんでしたが、翌年からエースとして活躍。インターハイ前の6月に開催された東海ブロック大会では早期敗退に終わったものの、止め難いスコアラーとして得点を量産。密かに、しかし確実に「藤枝明誠に赤間賢人というすごいスコアラーがいる」と、高校バスケ界にその存在を認知させていったのです。

そして迎えたインターハイ。赤間選手は大爆発します。初戦から次々に20得点オーバーのハイスコアでチームを勝利に導くと、北陸高校との準々決勝では3ポイントシュート4本を含む38得点。快進撃を見せたチームを3位に導いたのでした。

ここから赤間選手と藤枝明誠高校は、近年の高校バスケにおける強豪の地位を確かなものとし、同年のウインターカップでも3位。3年時もインターハイベスト8、ウインターカップ3位の好成績を収めました。特に前者の準々決勝では東山高校を相手に40得点。35得点を挙げた瀬川琉久選手(千葉ジェッツ)と壮絶な点の取り合いを演じたのです。

今年度は多くの出番に恵まれ、2年生ながら得点源として東海大学をけん引した【(C)月刊バスケットボール】

この類まれな得点力は、彼が東海大学でも見せ付けたものであり、プロキャリアを通じて強く押し出していきたい部分でもあります。「やっぱり自分の強みであるアウトサイドのシュートで勝負して、活躍していきたい。とにかく点を取る役割でチームに貢献できるような選手になりたいです」

学生時代は点取り屋でチームのエース、しかしプロで生き残るために役割やプレースタイルを変えていった選手は何人もいます。その中で、得点力で突き抜けんとする赤間選手の覚悟と自信は、それだけでもすばらしいこと。

では、そうなるために具体的にどんなスキルを伸ばしていきたいか──そう問うと彼は「3ポイントシュートの確率はリーグ戦を通して上がってきていると思うんですけど、ドライブ後のフィニッシュのバリエーションや確率がまだまだ。そこをもっと伸ばしていければ、より得点につながると思います」と、明確に答えます。

天才肌に見えて自己分析も欠かさない。スコアラーとしての彼は、やはり一流です。

一方で、プロになるのならばディフェンス面の強化は避けては通れません。それは、ディフェンスを身上とする東海大学でも赤間選手が直面した壁。特に試合に出始めてからは、入野貴幸監督から「シュートが増えた分、ディフェンスでももっと貢献すること」を求められ、少しずつ強度やフィジカルを上げてきました。体重は入学後の2年間で「5、6kgは増えた」といいます。

たとえドラフトで指名されなくても、大学には戻らずにB.ONEやB.NEXTのクラブへの加入を目指して、プロの道に進む決断を下した赤間選手。果たして彼にはどんな未来が待っているのか。注目せずにはいられません。