立て直しを図るべくファン・ニステルローイが新指揮官となったレスターだが…。(C)Getty Images

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 今季、プレミアリーグでは最下位に沈むサウサンプトンの降格が決定した。続く19位レスター、18位イプスウィッチも残留圏内の17位ウェストハムとは勝点で大きく差をつけられており、チャンピオンシップ(イングランド2部)への道をまっしぐらに進んでいる。

 もしこの2チームも降格が決定すれば、2季連続で昇格組の3チームが1年で2部に落ちることになる。そうなればプレミア史上3度目だ。以前と比べて、昇格クラブがトップカテゴリーで戦えなくなってきている。

 レスターに関して言えば、2015-16シーズンにプレミアのチャンピオンになった。あの奇跡を起こしたチームにはエンゴロ・カンテやリャド・マハレズといったワールドクラスの選手がいたが、現在はそのクオリティに近い選手はいない。当時のエースだったジェイミー・ヴァーディーは、今も健在だが38歳だ。

 当然だが、人材確保はクラブにとって最も重要な要素のひとつである。リクルートが優れているクラブは、たいてい上手くいっている。新戦力を獲得するのも大事だが、優秀な選手をキープすることも必要不可欠。ハービー・バーンズ、ジェームズ・マディソン、キアナン・デュースバリー=ホールは、ここ数シーズンでレスターを去った主な主力選手たちだ。

 また、彼らにとって非常にショッキングなデータが、プレミア史上初となるホームゲーム8試合連続無得点での連敗を喫している。ファンが幻滅するのも無理はない。

 昨年末にスティーブ・クーパー監督を解任したが、当時、クラブはまだ降格圏に沈んでいなかった。今振り返ってみると、あまり良い決断だったとは思えない。レスターを降格の危機から救うために、11月末に新指揮となったルート・ファン・ニステルローイ監督は、クラブの状況を悪化させてしまった。
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 プレミアのクラブは、選手も監督も年々レベルアップしており、今や世界最高峰のリーグとなっている。一方でチャンピオンシップは、労働ビザの緩和などもあり、選手の質が向上していない。

 そして、チャンピオンシップで傑出した選手がいたとしても、すぐにプレミアのクラブに引き抜かれてしまう。さらに彼らは他国のトップリーグからも一流選手たちをどんどん買ってくるので、自然とクオリティが上がり、1部と2部では大きな格差が生まれているのだ。

 また、チャンピオンシップのチームは1部に上がると、プレミア仕様に変えようとする。2部では大胆に戦っていたはずなのに、より慎重になり守備から構築していく。それでも上手く対抗できず、現実を突きつけられるのだ。

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。