自分は特別な存在であると根拠もなしに思い込む。友人に自分の家族を見られることを嫌がる。邦楽がダサく思えて、突然洋楽を聴き始める・・・。これらの現象を、最近では「中二病」と呼ぶのをご存じだろうか?

 「病」とはいえ、医学的に認められた正式な病気ではないので、もし当てはまっていたとしても心配は無用だ。「中二病」とはその名の通り、中学二年生の時期に陥りやすい思想・行動・価値観のことを指している。

 提唱者はタレントの伊集院光氏。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で、中二病のエピソードを集う投稿企画から広まった。特筆すべきは、伊集院氏の「自分は未だに中二病」というカミングアウト。――そう、「中二病」が完治しない大人もたくさんいるのだ。

 中二病は大きく3つの分類に分けることができる。ここからは「あなたの周りの中二病患者を教えて」というアンケートに寄せられた回答を元に、各分類の特徴を学んでいこう。

 「真っ先に思いつくのは、同僚のTかな。やれ『10対1でケンカして勝った』だの『万引きでは捕まったことない』だの・・・聞いてるこっちが恥ずかしくなるようなことを延々と自慢するの。まいっちゃうね、ありゃ」(会社員 24才)

 こちらは「尾崎系中二病」。尾崎の由来は言うまでもなく、あの尾崎豊だ。不良傾向の強いタイプに見られることが多く、“校舎の窓ガラス割ったオレってカッコイイ!”などと思っている。

 「こないだ合コンで会った男は強烈だった〜。聞いてもいないのに自分の趣味について語ってくるの。『70年代の音楽が肌に合う』だとか『映画はミニシアター系に限る』だとか・・・。あっそ、ってカンジ(笑)」(女子大生 21才)

 こちらは「サブカル系中二病」。主に人と違った趣味を主張するタイプで、“流行に流されず、本物が分かるオレってカッコイイ!”と自負している。最後に、マンガ『寄生獣』をモチーフにした「邪気眼(じゃきがん)系中二病」については体験談からご紹介しよう。

 「“オレの左手の甲には目がついてる”って設定で、ケガもしてないのにガーゼ貼ってたことがあるよ。“未知なる力を秘めたオレってカッコイイ!”とか思ったりして。・・・今思い出すとすごく恥ずかしい。ああああああっ!!(頭を掻きむしる)」(フリーター 24才)

 う〜ん、どれもイタさ全開である。中二病患者の皆さん、早く卒業して! (安田明洋/verb)

■関連リンク
中二病 - ウィキペディアによる「中二病」の解説ページ
中二病総合スレッド まとめサイト - 2ちゃんねるの「中二病」関連スレッドをまとめたWebサイト