【まずはポジションづくり】上半身・下半身のコーディネーションを高める! 運動科学者が考案した「TSスクワット」の全手順(1)
脳と身体を高度に統合された状態で鍛え上げる、まったく新しいトレーニング、それが「レフ筋トレ」だ。開発者の高岡英夫氏(武術家・運動科学者)がいまも毎日おこなうメニューのなかから、上半身と下半身のコーディネーションを圧倒的に高め、足腰の強化にもつながる「TSスクワット」を、著書『レフ筋トレ 最高に動ける体をつくる』よりお届けする。まずはポジションづくりから始めるのが大切だ。
TSスクワット(テーブル・サポートスクワット)
(1)立位でセンターを開発
まず、美しいシルバーの地芯上空6000kmに立ちます。すなわち「地芯乗り」から始めますが、これについては以前の記事で詳しく紹介したので、初めての方は以下をご覧ください。
「脱力」「地芯乗り」「軸」がカギ……運動科学の専門家もみずから実践「究極の身体」をつくる3つのポイント
地芯上空6000kmに立てたら、今度は左足のつま先を1〜2mm浮かせましょう。ただ浮かせるのではなく、左足の5本指で、パイルカーペットの毛足をソフトに、かつしっかりつかむようなつもりで行い、左股関節の中心(左の「転子」と呼びます)をクッキリさせます。浮かせたうえで、左足の踵をクルクル動かし、さらに転子をハッキリ、クッキリさせていきましょう。
左の手のひらを開き、親指を直角に立て「L」の形にします。これが「L字手法」(写真参照)ですが、その形を維持したまま、手を大転子に当てます。親指を前に出し、親指とほかの四指で前後から挟みこむようにしてください。
右手は「合指頭印(ごうしとういん)」か「中指突出法(ちゅうしとっしゅつほう)」の形をつくり、左の転子がある鼠経部の中点を奥まで押してよく刺激します。
刺激しながら、踵と股関節を中心に、左足をクルクル動かし続けましょう。左の転子がハッキリクッキリして、転子を中心に上下に通る一線(側軸)が感じられたら、今度は、ここまでと同じ手順で右脚のセンターも開発してください。
次の動作に移る前に、仙骨の位置を確認しておきましょう。仙骨は臀部の中央にあります。腰に手を当てて下ろしていくと、お尻にさしかかったあたりにある1枚の板状の骨が仙骨です。その少し上に手をもっていくと、奥にへこんだ形になります。ここが仙骨の上端で「仙骨上端点」といいます。
今度は尾骨に指を当てて、少し上へ移動すると出っ張りを感じるはずです。それが、仙骨と尾骨の境界の「仙尾関節」です。ここが仙骨の下端で「仙骨下端点」といいます。
(2)椅子に座り足の位置を調整(0ゼロポジション)
足の位置の調整
美しいシルバーの地芯上空6000kmに乗って椅子に座り、手はテーブルの上に置きます。そのうえで、足の位置は写真のようにしましょう。この状態を「0ポジション」と呼びます。
胸点と額点を確認
次に、のどの下のへこみからみぞおちのすぐ上のところまでにある胸骨を3等分して上段、中段、下段にわけたところをイメージしてください。上から3分の1の点、言い換えると上段と中段の境目の中心にあるのが、TSスクワットでの「胸点」となります。
また、眉間、すなわち眉根の2cmほど上の点を「額点」と呼びます。この胸点、額点が重要になるので、よく覚えておきましょう(姿見か、大きな窓ガラスに自分の姿を映しながら確認することをおすすめします)。
続きは<【運動科学者が教える】太もも・腰まわりの筋肉がしなやかに! レフ筋トレ「TSスクワット」の全手順(2)>ヘ続きます。