確認された県内 小中高校の暴力行為(2023年度)

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熊本県内の学校で618件。これは2023年度に確認された暴力行為の件数で、過去最多となったことが文部科学省の調査でわかりました。

熊本県と熊本市の発表によりますと、県内の小学校から高校までの学校で昨年度確認された暴力行為は、618件と過去最多となりました。このうち熊本市が8割を超える515件でした。学校別に見ると、小学校が前の年度を144件上回る392件で、全体の3分の2を占めました。

小学校での暴力行為が急増したことについて県教委は「スマートフォンなどで暴力的なコンテンツに触れる機会が増え、感情をコントロールする力が育っていないのでは」と分析しています。

また、いじめの認知件数は5973件で前の年度を60件下回りました。ただ熊本市は、このうち4061件と7割近くを占めていて、前の年度から380件増加しました。

暴力行為やいじめの認知件数の多くを熊本市が占めたことについて、熊本市教委は「暴力行為やいじめに対する認識を見直すよう学校を指導し積極的で早期の実態把握に努めた結果」としています。

熊本市教委では、熊本市内の学校だけ突出して暴力行為が増加しているということではなく、あくまでも1件1件細かく拾い上げた結果だと説明しています。背景には、インターネット上にあふれる暴力的なコンテンツもあるということですが、学校任せにせず、家庭内でしっかり話し合うことも大切です。

一方県内では、不登校の児童・生徒の数も過去最多となりました。小・中・高校で前の年度から589人増え、6719人となっています。