「小1の壁」を低くする?【保育士解説】年長児親が入学までにしておくと良いこと【ママリ】
「小1の壁」といわれる問題の例
まずは、小学校入学後に悩みやすい代表的な問題をご紹介します。
登校・下校時刻
これまで、保育園の利用時間が長かった人は登校・下校時間のギャップに戸惑います。朝8時ごろの登校に合わせると、始業に間に合わないという人も少なくないでしょう。放課後、学童クラブを利用できたとしても、開所時間が保育園よりも短い可能性があります。
勤務時間によっては「明らかに超えられない大きな壁」になる方もいるでしょう。
保護者の負担
小学校に上がると、以下のような保護者の負担が増えます。
・学習・宿題の確認
・日々変わる持ち物の確認
・地域の旗当番
・平日の参観・懇談
合わせて、PTAや学童クラブの役員などを任されると、何度も仕事を休む必要が出る場合も。また「給食当番だからエプロンが…」「連絡帳を書き忘れて今日の宿題が分からない…」など、こまごまとした対応が多いのも、小学校入学後に起きる課題といえるでしょう。
長期休みのお弁当
日・祝・年末年始以外は普段通り子どもを預けることができた保育園時代。しかも保育園は、栄養たっぷりの給食付きです。しかし、小学校に上がればそうはいきません。
土曜日や長期休みに学童クラブを利用する場合は、お弁当を持参する必要があります。特に夏休みは約1か月と長く、人によってはかなりの負担となるでしょう。
登校しぶり
慣れ親しんだ保育園から環境が大きく変化して、学校に行きたくないと泣いてしまう子どもも少なくありません。
長時間机に向かって勉強をする疲れはもちろん、学童クラブで嫌なことがあったなど、理由はさまざま。不安定な子どもを見ていると、親としてもつらいですね。
「小1の壁」は事前の対策で低くなる
実際に小学校に入学してみなければ、どんな壁にぶつかるかわかりません。「心配していたよりも大丈夫だった」ということもあるでしょう。子どもの性格、学童クラブの状況など、不安要素がある場合は、入園前にできる対策を検討してみましょう。
先に問題を認識して、少しでも対策をしておくことで「小1の壁」は低くできるかもしれません。
今後の働き方について検討・相談
入学前に「夫婦で」今後の働き方や対応を相談してみましょう。小学校の授業参観や個人懇談は平日に開催されることが多く、仕事を休んだり早退したりする必要があります。母親だけが働き方を調整するのではなく、夫婦でお互いが当事者意識を持ち、平日に学校行事などがある場合の対応を話し合っておきましょう。
また、仕事先の同僚に「これから入学なので不安がある」「急なお休みが発生するかもしれない」など、状況を共有しておくだけでも気が楽になるかもしれません。
同じ小学校に通うお友達の把握
入学後は「旗当番」「PTA」「子どもの持ち物」「欠席時の連絡」など、不安を感じる要素がたくさん。同じ小学校に通うお友達を把握していると、いざというときに質問できて心強いですよ。
同じ保育園に通う子や、習い事で会う子などに確認しておくと良いでしょう。もともと世間話ができる程度の間柄なら、メッセージアプリなどでつながっておくと「夜になって連絡帳がないことに気づいた」「プリントが見当たらなくなってしまった」など、いざというときに安心です。
習い事やファミリーサポートの検討
「学童クラブのお迎え時間に間に合わない」など、夫婦で話し合いをしても解決しない問題は、ファミリーサポートの利用を検討してみましょう。また、長時間見てもらえる習い事を始める方法もあります。
入学前に登録・見学を済ませておくと、いざというときにすぐに始められますよ。
「壁」には事前の対処が有効
小1の壁を乗り越えられるよう、年長の間に考えられる不安要素を少しでも取り除いておくことをおすすめします。
入学すれば「知らなかった」ということがあるのは当たり前。だからこそ、今見えている不安だけでも対処しておくと、小1の壁の高さは少しだけ低く感じられるようになると思いますよ。
記事作成: ママリ編集部
(配信元: ママリ)