斎藤元彦前知事

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　県議会から不信任案を可決され、失職した斎藤元彦前知事（４６）の失職に伴う兵庫県知事選が３１日、告示される。ＡＢＣテレビの夕方の情報番組「ｎｅｗｓおかえり」では３０日、立候補した斎藤氏を始め、前尼崎市長の稲村和美氏（５１）、参院議員の清水貴之氏（５０）、医師の大沢芳清氏（６１）が出演し、生討論を行った。

　パワハラなど告発し、自殺した前県民局長への「道義的責任」を斎藤氏が百条委員会などでも問題視された。この日も、兵庫県明石市長を務めた泉房穂氏が、斎藤氏に「県職員がなくなった道義的責任、今は感じているか？」と質問した。

　斎藤氏は「職員の方がなくなったことについては、私も本当に心苦しくて、悲しくて…」と語り始め、泉氏はたまらず「責任はありますか？」と声を張り上げた。

　それでも斎藤氏は「いま、県政がこういう風になっていることについての結果的な責任は、私にあると感じています」と話すのみ。金子恵美氏が「県政が滞った責任ではなく、亡くなった方に対して、色んな原因は分からないかもしれないけど、人が何人か亡くなっていることに対しての責任と言いたいんだと思うんですけど」と泉氏の発言を通訳する形で、再度尋ねた。

　しかし、「あの、人が亡くなられたことはつらいですし、悲しいことだと思っていますけど、私自身も文書問題を含めて、これまでの県政も一つ一つの仕事や対応というのは、そのとき取り得る最善の対応をやってきたつもり。結果的に亡くなってしまったことは本当に残念で心苦しいと思っています」と話すにとどめた。

　「責任」という言葉を最後まで回避する話しぶりに、泉氏は「結果的ではないという批判が強いですけど。まさに追い込んだという批判も強い状況において、いつまでも結果的にというのは、ご遺族に対してもどうかと思いますが、変わりませんか？」と追及した。

　斎藤氏は「ご遺族に対してお悔やみを申し上げたいと思います。亡くなった理由などは私自身も職員を追い込んだりするつもりはなかったので。一つ一つの対応は、法的な問題も含めてきちっとやらせてもらったと思っている」と答えた。