T・ヘルナンデス スタントンの足考え冷静151キロ返球「慌てる必要なかった。いい送球すればアウトに」
◇ワールドシリーズ第3戦 ドジャースーヤンキース(2024年10月28日 ニューヨーク)
ドジャースのテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)が28日(日本時間29日)、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ第3戦に「4番・左翼」で先発出場。4回に好守備で失点を防いだ。チームはフレディ・フリーマン内野手(35)の先制2ラン、ムーキー・ベッツ外野手(32)の適時打などでヤンキースに勝利し、3連勝。開幕3連勝を飾った過去24チームは全て世界一に輝いており、悲願の世界一へ王手をかけた。
3−0で迎えた4回、先発・ビューラーが1死からスタントンにこの試合初安打となる左翼への二塁打を浴び、ピンチを迎えた。2死からボルピに左前打を浴びると、二走・スタントンが生還を狙った。ここで左翼のT・ヘルナンデスがワンバウンドながら本塁へ正確なバックホーム。返球を受けた捕手・スミスが素早くスタントンにタッチし、失点を防いだ。
大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によると、T・ヘルナンデスの送球速度は93.9マイル(約151.1キロ)と紹介。これは自身3番目の送球速度だったという。アウトを確認したビューラーも両手を挙げて大喜び。T・ヘルナンデスもベンチで満面の笑みを浮かべ、相手に傾きかけた流れを好守備でしっかり食い止めた。
このプレーについて、T・ヘルナンデスは「守備には誇りを持っている。その面でもチームを助けたい。どんなプレーも起こり得ると予測し、ジャンカルロが走者だとわかっていた。だから慌てる必要はなかった。2死だったけど、積極的に、捕球し、いい送球をすればアウトにするチャンスがあると思った」と説明。チームメートから好プレーを祝福されたことには「このチームではみんなが互いにサポートし合っている。誰かがいいプレーをしたり、重要な場面で本塁打を打ったり、投手が好投したり、みんなでサポートし合う。それぞれのプレーに大きな意味があると感じさせようとする」と笑顔で話した。
先発のビューラーも5回2安打無失点の快投。「凄かった。今日の勝利の鍵だった。相手打線を封じ込めた。彼が私たちに(先に)得点する機会を与えてくれれば勝てるといつも話している通りだよ」と好投を称えた。
あと1勝で世界一となったが「彼らが諦めないことはわかっている。簡単ではない。明日も同じメンタリティで球場に来て、得点し、勝ちたい」と気を引き締めた。ヤンキース相手の3連勝には驚いたかと問われたが「私たちならできると思っていたから驚いてはいない。素晴らしいチームだ。みんなフィールドに来て、仕事をこなしている」と胸を張った。