日本の病院に多くの「韓国人医師」が押し寄せるかも…説明会は早期締め切り、彼らが海外進出を選択するワケ

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韓国の医師たちが日本や海外の病院に高い関心を示している。

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例えば、10月19日に開催された日本最大級の医療法人「徳洲会グループ」の説明会だ。韓国のとある医療海外進出コンサルティング業者が開催した。

参加資格は、韓国の医師免許保有者で、日本の医師国家試験(JMLE)に書類を提出した人に限られた。参加者は50人に制限されていたが、早々に締め切られたそうだ。説明会では、日本の医師試験の準備と病院のシステムに対する説明が行われた。

この一例からもわかるように、日本をはじめ、海外に進出しようとする韓国人医師が増えている。韓国開業医協議会のパク・クンテ会長が10月13日に行われた記者懇談会で、「退職した専攻医の10人中2人は海外に出る準備をしているようだ」と話したほどだ。

ベトナムで外国人医師を採用するために実施された試験に、多くの韓国の医師が応募していることも伝えられている。外国人医師がベトナムで医療業務を行うには現地の免許を取得する必要があるが、現地の病院などが保証を行えば、比較的容易に働けるとされている。

また、同国では韓国人医師を対象とした求人情報も継続的に掲載されている。去る5月、ベトナムの大手企業ビングループの医療関連会社であるビンメック病院では、週44時間勤務で月給3000万ウォン(約330万円)という破格の条件で、韓国の医師を対象にした採用公告を出したこともあった。

(写真=Pexels)

韓国の医師たちの目が国外へと向かっているのは、昨今の「医療大乱」が一因だ。

今年2月、韓国政府は医師不足解消に向け、大学医学部の入学定員(現在3058人)を2025学年度の入試から5年間にわたって毎年度2000人増やすことを発表した。OECD加盟国と比べて、韓国は医師の数が少ないためというのが主な理由だった。

これに対して、韓国医師協会は反対し続けている。政府の政策に強く反対して研修医が集団で辞表を提出し、大手病院の医学部教授らも研修医らの主張を支持するため辞表を提出するなど、韓国医療界で混乱が続いた。大規模なストライキも発生した。

医学生たちも立場は同じで、2月以降、大学に休学届を提出したまま9カ月にわたって授業を拒否している状況だ。

そんな大混乱のなかで、医師たちは「政府の政策通りになれば開業してもマイナスになる」と嘆き、海外進出を本気で考えているわけだ。

今後、日本で病院に行ったら韓国人医師の治療を受ける日が来るかもしれない。

(文=サーチコリアニュース編集部O)