菊花賞に出走予定のアーバンシック(撮影:下野雄規)

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 クラシック三冠競走最終戦。京都競馬場3000mコースは3角手前の上り坂からスタートして馬場を約1周半。難所といわれる坂の下りを2回クリアしたのち、最後の直線は平坦で、菊花賞が行われる当日は404mのAコースが使用される。

 阪神競馬場で行われた2021、22年を除く過去10年で上がり3ハロン最速馬は[6-4-1-4]で勝ち馬は、同3位以内から出ている。長距離戦だからスタミナや操作性はもちろん、瞬発力も欠かせない要素になりそうだ。

 ◎アーバンシックはセントライト記念優勝馬。新馬、百日草特別を連勝し、京成杯はダノンデサイルから0.1秒差2着で、皐月賞は0.4秒差4着。日本ダービーはやや折り合いを欠くシーンがあって伸びきれなかったが、ひと夏越したセントライト記念では春当時の粗っぽさが影を潜め、持ち前の末脚を存分に生かすことができた。引き続き、ルメール騎手が手綱を取るのはプラス材料だ。

 〇コスモキュランダは弥生賞優勝馬で、皐月賞2着。日本ダービーは出遅れをリカバリーしようと早めに進出したものの最後は伸びを欠き、前走のセントライト記念は前残りの展開に泣かされた。これまでのレース内容、血統から距離が延びれば延びるほど良いタイプだとは思えないが、京都の3000mが舞台ならば、瞬発力を武器とするこの馬にもチャンスはありそうだ。

 ▲ヘデントールは日本海S優勝馬。デビュー戦は出遅れながらもジャスティンミラノの2着に追い込み、芝2000mの未勝利戦、1勝クラスを連勝。青葉賞は出遅れたうえに終始リズムを欠く走りで1番人気を裏切ってしまったが、町田特別、そして日本海Sを連勝して駒を進めてきた。ゲート、そして二の脚に不安は残るも長く良い脚を使えるのが強みで、長距離は向くはずだ。

 △ダノンデサイルは今年のダービー馬。皐月賞は無念の取り消しとなったが、デビュー2戦目に初勝利を記録した以降は0.1秒差4着だった京都2歳S以外は負けていない。どんなペースでもじっと我慢できる操作性が武器だ。

 勝てばグリーングラス以来の青森産菊花賞馬となる△ハヤテノフクノスケ、青葉賞2着の△ショウナンラプンタ、神戸新聞杯1番人気△メリオーレムまで押さえておきたい。