現地時間の2024年10月17日、GoogleとAlphabetのCEOを務めるスンダー・ピチャイ氏が、同社の検索・広告部門で12年間にわたって責任者を務めてきたプラバカール・ラガヴァン上級副社長の退任を発表しました。ラガヴァン氏は新たに最高技術責任者に就任し、同氏の後任はニック・フォックス氏が務めることになります。

Changes across Knowledge & Information and Gemini app teams

https://blog.google/inside-google/company-announcements/changes-knowledge-information-gemini-app-deepmind/



Google replaces executive in charge of Search and advertising | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/10/17/google-replaces-executive-in-charge-of-search-and-advertising/

Google is replacing the exec in charge of Search and ads - The Verge

https://www.theverge.com/2024/10/17/24272786/google-search-prabhakar-raghavan-nick-fox

12年にわたってGoogleの検索エンジンや広告製品の開発を主導してきたラガヴァン氏が、検索・広告部門の責任者を退き、同社の最高技術責任者に就任することが発表されました。今回の人事異動について、ピチャイCEOは「プラバカールは自身のキャリアを大きく飛躍させる時が来たと決心しました」「12年間にわたってGoogleのチームを率いた後、プラバカールはコンピューターサイエンスの原点に戻り、Googleの最高技術責任者の役割を引き受けることとなります。この役割に置いて、プラバカールは私やGoogleのリーダーたちと緊密に協力し、技術的な指示とリーダーシップを提供し、我々の技術文化を育てていきます」と説明しています。

ラガヴァン氏はGmailチームを率いてメールサービス初のAI機能である「スマートリプライ」や「Smart Compose」のリリースを指揮しました。他にも、Googleマップの「没入型ビュー」、Google検索の気になる画像やテキストをジェスチャーでかこうだけで検索できる「かこって検索(Circle to Search)」や、検索結果ページにAIによる概要を記載する「AIによる概要」機能のリリースも監督しています。

GoogleのAIが検索結果をわかりやすく概説してくれる「AIによる概要」がついに日本語をサポート - GIGAZINE



ラガヴァン氏の後任として検索・広告部門の責任者を務めることになるフォックス氏について、ピチャイCEOは「GoogleのAI製品ロードマップの策定に大きく貢献し、プラバカールとそのリーダーシップチームと緊密に協力してきました」と語りました。

フォックス氏はGoogleが提供するMVNOサービスであるGoogle Fiや、RCS製品の立ち上げに貢献してきた人物です。

これらの人事異動に加えて、ピチャイCEOはシシー・シャオ氏が率いるGeminiアプリチームがデミス・ハサビス氏率いるGoogle DeepMindに加わることを発表しました。Google DeepMindとGeminiアプリチームを統合する理由について、ピチャイCEOは「フィードバックループが改善され、Geminiアプリで新しいモデルを迅速に展開できるようになり、トレーニング後の作業がより効率的に進み、製品の勢いがさらに増します」と語っています。

他にも、GoogleアシスタントやGoogle Home製品の開発チームが、Googleのプラットフォームおよびデバイスチームに加わることも発表されました。チームの統合について、ピチャイCEOは「AIを活用したホームイニシアチブをひとつのチームに統合し、ユーザーエクスペリエンスの向上に重点を置くことができるようになります」と説明しました。