24日、レバノン・ベイルート南部の郊外でイスラエル軍の空爆を受けた建物を確認する住民と救助隊(AP=共同)

 【エルサレム共同】イスラエル軍は24日、レバノンの首都ベイルート南部を空爆し、親イラン民兵組織ヒズボラのミサイル・ロケット部隊トップ、クバイシ司令官を殺害したと発表した。ネタニヤフ首相は、23日に開始したヒズボラに対する大規模空爆を「続行する」と表明。ヒズボラはロケット弾約300発を発射して対抗しており、交戦が激しさを増している。

 レバノン保健省によると、空爆による死者は569人になった。空爆の影響で、レバノンでは1万6500人以上が避難を余儀なくされている。

 イスラエル軍は24日、過去24時間でヒズボラの標的約1500カ所を攻撃したと表明。ガラント国防相は「今のヒズボラは1週間前のそれとは違う。深刻な打撃を受けている」と戦果を誇った。

 軍はヒズボラの影響力が強いレバノン南部や東部ベカー高原を空爆すると同時に、ヒズボラ幹部を狙ったピンポイント攻撃も実施している。軍によると、クバイシ司令官は2000年、イスラエル兵3人を連れ去った事件に関わったとされる。