豊昇龍を押し出しで破り、優勝を決めた大の里関(21日、両国国技館で)=青木久雄撮影

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 大相撲秋場所は21日、両国国技館で14日目の取組が行われ、関脇の大の里関(24)(本名中村泰輝、石川県津幡町出身、二所ノ関部屋)が2度目の優勝を飾った。

 結びの一番で大関豊昇龍関を破って13勝1敗とし、後続と2差をつけて千秋楽を待たずに賜杯獲得を決めた。場所後の大関昇進も確実となった。

 大の里関は昨年夏場所、幕下10枚目格付け出しでデビュー。小結だった今年夏場所で、史上最速の初土俵から7場所での初優勝を果たした。今場所は初日から11連勝し、12日目に土がついたものの逃げ切った。史上初めて小結と関脇の両方で優勝した。

 取組後、日本相撲協会の高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は、大の里関について「最高の流れじゃないか」と高く評価した。初土俵から所要9場所で大関昇進となれば、昭和以降では元横綱羽黒山関らの12場所を抜くスピード記録となる。