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長年非正規雇用で学芸員を続けてきた人が、学芸員の試験を年齢制限で受けられないという現実に対する発言が、X(Twitter)で話題になっている。

投稿したXユーザーは、非正規学芸員として20年間献身的に経験を積んできた。その中でようやく自治体の学芸員の募集が始まったと思ったら応募者に対する年齢制限があり、応募できなかったという。その後、投稿者は退職し学芸員を諦めることとなった。

美術館や博物館の資料収集や研究、展示などを行う専門職の学芸員は、応募要件として年齢制限が設けられていることがある。また、博物館での実務経験を求める場合も少なくない。

にも関わらず、年齢制限に引っかかり受験資格を得られない人がいるという現状に「知識が全ての職業なの学芸員に年齢制限ってナンセンス」「こうやって有能な方が幻滅してやめていく」「定年が延びていく傾向にあるので年齢上限も緩和してほしい」など、さまざまな意見が寄せられた。

そもそも学芸員の採用は募集が少なく、自分の専門分野での仕事ともなればさらに枠が限られてくるという問題も。「大学時代、採用は非正規ばかりで泣く泣くその道を諦めた。当時現職だった人たちが定年退職してようやく自分の番がと思ったらこれ」「いつ回ってくるか分からない学芸員枠を待ち続けるより、市営の博物館に異動できる可能性の方に賭けた方が潰しが利くので、役場の職員になった」などと、学芸員を諦めた人たちからのシビアな体験談も出ている。

採用数が少ないだけでなく、経験を求める学芸員の仕事に対し年齢制限を設けているという、矛盾した状況におかれていることが垣間見えた。学芸員を志す人たちにとって、Xでのこうした体験談は自身のキャリア設計を考える参考になるかもしれない。