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(MCU)では近年、アニメーション作品の製作に力が注がれている。2021年、マーベル・スタジオはアニメ制作専門の新部門マーベル・スタジオ・アニメーションを立ち上げ、今後も『ブラックパンサー』『スパイダーマン』関連のアニメ作品のリリースを控えているところだ。

MCU作品といえば高予算で知られているが、それはあくまで実写作品に限った話。「ホワット・イフ…?」(2021-)や「X-MEN '97」(2024-)などのアニメ作品は、製作費が開示されてこなかった。いったい、1シーズンあたりどれほどの予算が投じられているのだろうか。

このたび米は、2023年にイギリスで製作されたとあるMCUアニメプロジェクトの財務諸表を入手。全体で1,960万ドル(約30億円)が費やされたことが記されているという。

これは、平均的に数億ドル規模の予算が投じられる実写映画と比べると、一つ桁も少ない。Forbesは記事の中で、興行・批評ともにパフォーマンスが安定しない近年のMCU実写作品に比べ、好成績を出し続けるアニメ作品の功績を強調。「『X-MEN '97』の成功は、MCU映画に対する反感が、広く指摘されているようなマーベルやその親会社であるディズニーに対する偏見によるものではないことを示唆している」と綴り、クオリティの高さを賞賛している。

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2024年3月よりで配信開始となった「X-MEN '97」は米レビューサイトRotten Tomatoesにて、批評家スコア99%、オーディエンススコア94%を獲得。最終話は配信開始から5日間で350万回をし、2021年の「ホワット・イフ…?」シーズン1ぶりの視聴記録を樹立したという。すでにシーズン2も決定しており、MCUにおけるアニメ需要や新規ファンの拡大に大きく貢献していると言える。

このたび製作費が判明したMCUアニメ企画がどの作品であるかは判明していないが、Forbesによれば『ブラックパンサー』シリーズの新アニメ「アイズ・オブ・ワカンダ(原題:Eyes of Wakanda)」の可能性が高いという。ほか、上述の『スパイダーマン』新アニメ「ユア・フレンドリー・ネイバーフッド・スパイダーマン(原題:Your Friendly Neighborhood Spider-Man)」や「マーベル・ゾンビーズ(原題:Marvel Zombies)」、「X-MEN '97」「ホワット・イフ…?」新シーズンなども控え、アニメ作品の牽引力がMCUで高まってきていることは間違いなさそうだ。

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