素質は高いショーマンフリート

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◆第73回ラジオNIKKEI賞・G3(6月30日、福島競馬場・芝1800メートル)

 ショーマンフリート(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎、父スワーヴリチャード)は、デビュー前からその素質が騒がれていた怪物候補だった。初めて時計を出した昨年8月24日の新馬戦3週前追い切りで、いきなり皐月賞馬ソールオリエンスと併入。美浦・Wコースを馬なりのままラスト11秒6で駆け抜け、トラックマンの度肝を抜いた。大きな注目を集め迎えた、9月18日の新馬戦・中山芝1600メートルのパフォーマンスも素晴らしかった。3番手から、ラスト2ハロン11秒6―10秒9の加速ラップで差し切り。当日は直線追い風でタイムの出やすいコンディションとはいえ、新馬が見せる切れ味としては白眉と言えるものだった。

 その後はコンディションが今一つ整わず力を発揮できないレースが続いているが、今回は新馬戦当時以来となるソールオリエンスとの併せ馬を行い、Wコースで6ハロン83秒4―11秒4をマーク。ゴール前では宝塚記念2着だった先輩相手に1歩も引かず食い下がった。状態は完調と言っていいだろう。先行馬がそろい前崩れが予想される今年のラジオNIKKEI賞。衝撃の末脚を見せる準備は整っている。