テイラー・スウィフトが先月末にリリースしたニューアルバム『The Tortured Poets Department(拷問された詩人たちの部門)』。テイラーの元カレ、ジョー・アルウィンが友人たちとのグループチャットを「Tortured Man Club(拷問された男たちの会)」と呼んでいたことから、このグループ名から名前をとったのだろうと見られていた。同時にジョーをディスった歌が収録されているに違いないという意見も。実際、リリースしてからは「So Long, London」や「Fresh Out the Slammer」はジョーとの関係を歌った作品だと囁かれてきた。

グループチャットのメンバーは俳優のアンドリュー・スコットとポール・メスカル。ジョーはテイラーと順調に交際していた頃にこのグループの存在についてインタビューで明かしたのだが、テイラーがアルバムタイトルを発表した瞬間からこのグループに対する注目度も急上昇。テイラーがこのグループ名をタイトルに選んだこと、「拷問された」という被害者めいて聞こえなくもないフレーズが入っていることから、グループに対しても反感を抱いていたのではないかと見るファンもいた。

そんな中、このグループチャットの名付け親であるアンドリュー・スコットが雑誌『バラエティ』のインタビューの中でその意味について語った。アンドリュー曰く「この名前について説明させて欲しい。名前をつけたときちょうど2人は拷問されたキャラクターを演じようとしていて、僕はドラマ『Fleabag フリーバッグ』で拷問された役をやったことがあった」。虐げられた男の役を演じたことからそう命名しただけで「僕たち自身のキャラクターについて言ったものではない」。被害者めいているという指摘を一蹴した。しかも「『やあ、みんな』みたいなテキスト3つくらいで終わってしまった」。グループがすぐに自然消滅してしまったと話している。

またこのグループチャットが生まれた経緯についても説明、アンドリューがジョーをポールに紹介したことがきっかけだと話した。ポールは2020年に配信されたドラマ「ノーマル・ピープル」に出演している。このドラマはアイルランドの作家、サリー・ルーニーの小説が原作。ジョーが2022年に同じくルーニーの小説をドラマ化した「Conversations With Friends(原題)」に出演することが決まったとき、以前ジョーと共演したことのあったアンドリューが友達のポールに引き合わせたという。

ちなみにアンドリューはテイラーとも友達。彼女が本当にこのグループチャットからタイトルを取ったのか、もしそうなら事前に聞いていたのかについては触れていない。でもこのアルバムは聞いていて、大好きな作品だと話している。「彼女のアルバムは素晴らしいよ。どんなに素敵か、昨日彼女にテキストしたんだ」とコメント、特に好きな楽曲は「The Smallest Man Who Ever Lived」だと明かした。「彼女はまさに自然の力で非凡な人間だ。このアルバムは本当にすごい」。ちなみにこの曲はジョーと、彼と別れた直後に交際したマシュー・ヒーリーのことを歌ったものだと言われている。ジョーがアンドリューの発言をどんな思いで聞いたのかが気になるところ。