SNSでは自ら撮影した写真に「◯◯選手権」というハッシュタグをつけて、同じような事柄に興味を持つユーザー同士で共有し合う文化がありますが、今年のゴールデンウィークに流行っていたのが「#うちの子バチクソ可愛い熟睡選手権」。

これはペットの可愛い寝姿を自慢するために生まれたハッシュタグで、猫や犬をはじめ、インコ、カメ、ハムスターなど、可愛らしい動物たちの写真がたくさん投稿されて大きな盛り上りを見せましたが、最も多くの注目を集めたのがこちらの猫ちゃんでした。

実際の写真(提供:飼い主さん)

写真に写っているのはデスクに座ってパソコンのマウスを操作する飼い主さん。その横には腕に絡みつくように抱きついた猫ちゃんが、スヤスヤと気持ち良さそうに眠る微笑ましい姿が写っていますが、驚きなのはその体勢。

猫ちゃんの顔と腕は正面を向いているので、本来であればボディが下にあるはずですが、なんと反対側の真上にあり、まるで逆立ちをするようなポーズで眠っているのです。

人間がこのような姿勢で寝ようとすると、背骨がボキッと折れてしまいそうなほどあり得ないシチュエーション。液体のように身体が柔らかい猫ならではの寝姿と言えますが、ここまで複雑な体勢だと苦しくないのでしょうか。猫ちゃんのことが心配になってしまう瞬間にも見える一枚です。

寝顔はとっても幸せそう

この写真を飼い主さんがSNSのXに投稿したところ、6万件を超える”いいね”が付くほどの大反響。

写真を見たユーザーからは「アクロバティックな愛」「逆立ち風ハグ」と独特なポーズをうまく言い表したものから、「すごい姿勢。どうなってるの?」「熟睡できるのか心配になっちゃう」といった猫ちゃんを気遣うものまで、たくさんのメッセージが寄せられて大きな注目を集めています。

この変わったポーズで寝ていた猫は「ぷくり」ちゃんという3歳の女の子。一体何をしている時にこのような寝姿になってしまったのでしょうか。

間近で目撃した飼い主さんにお話しを聞いてみると、写真を撮影した時期はぷくりちゃんがまだ生後半年くらいだった頃のこと。その日、飼い主さんはパソコンで仕事をしていて、ぷくりちゃんはデスクの上で仕事が終わるのを待っていたと言います。

ところが、待ちきれなくなってしまい、そのまま寝落ちしてしまったぷくりちゃん。飼い主さんがそのまま仕事を続けていると、ふと「どんどん身体が伸びてきた?」と感じて視線を向けたところ、写真のような体勢になっていたのだとか。

別角度で捉えた写真

元々ぷくりちゃんは寝相が悪いのだそうですが、ここまで変なポーズを見たのは飼い主さんも初めてのこと。「猫の身体が柔らかいとは知っていたのですが、不思議な寝相すぎて『こんなポーズでスヤスヤ寝れるの?』とびっくりしました。」と衝撃を受けた一方で、「腕枕で身動きがとれなくなってしまったので、仕事ができずにちょっと困った面もありました。」と当時の心境について振り返ってくれました。

実はぷくりちゃん。普段からおかしな寝相をしていても、落ちないように人の手でそっと支えてもらっている愛され猫ちゃん。そのため、「どんな格好で寝ても大丈夫!」という安心感から、今回のようなポーズが生まれてしまったのかもしれません。

この後、ぷくりちゃんは1時間ほどアクロバティックな姿勢のまま寝続け、ようやく体勢を変えたかと思うと、今度はマウスを握る飼い主さんの手の上で二度寝を敢行。

これは動けない…

構って欲しかった飼い主さんをたっぷり独占できて、よっぽど嬉しかったことでしょう。一方、あまりにも変わった寝姿だったことから、飼い主さんはぷくりちゃんの首や脚が捻れていないか心配になり、思わずボディチェックをしてしまったのだとか。傍から見るとバチクソに可愛い猫の寝姿ではありますが、飼い主さん的にはちょっぴりハラハラするエピソードでもあったようです。

今回大きな話題となったぷくりちゃんの日常風景は、SNSのXやYouTubeチャンネル「ぷくりの部屋(@pukuri_cat)」などでたくさん公開されています。

取材協力:ぷくり(@Pukuri_cat)さん