巨人はなぜ好調?ポイントは新旧監督の「相違」 元巨人ヘッドが指摘...兄貴分の原前監督、「2軍で厳しかった」阿部監督いまは?
プロ野球巨人でヘッドコーチを務めた野球解説者の元木大介氏(52)が2024年4月30日に公開されたユーチューブ動画「ラミちゃんねる」にゲスト出演し、23年シーズンまで巨人を率いた原辰徳前監督(65)と阿部慎之助新監督(45)の相違に言及した。
「原監督はみんなと一緒に食事をしたい」
大阪・上宮高校出身の元木氏は90年ドラフト会議で巨人に1位指名されて入団し、05年まで巨人一筋でプレーした。
19年からは原監督のもとでコーチを務め、1軍内野守備兼打撃コーチ、1軍ヘッドコーチ、1軍作戦兼内野守備コーチを歴任。23年シーズンオフに原監督の退任に伴い退団した。
原政権下で阿部監督とともにコーチとしてチームを支えてきた元木氏――。2人の性格をよく知る立場から、それぞれの指導法の相違を解説した。
元木氏は、現役時代から知る原前監督の性格をこう表現した。
「原監督はみんなと一緒に食事をしたい。みんなの顔色を見ながら何か一言を言ったりとか、(選手を)呼んで『一緒にちょっと一杯飲めよ』という兄貴分的なことをやってきた。17年間というすごい長い監督のなかでやってきた。我々が一緒に現役をやっていた時の監督なので兄貴分的な」
そしてこう続けた。
「でも、若い選手はそれを知らないから、当然すごい監督にしか見えていない。若い選手が監督に呼ばれているときは緊張している。ちょっとそのへんが監督の考えと若い選手のギャップがちょっと出たかな」
「阿部監督は2軍の監督の時にはちょっと厳しかった」
原前監督は現役時代、「若大将」の愛称でファンに親しまれたスター選手で、現役引退後は巨人の監督を計3度務め17年間で通算1291勝を記録した名将だ。
原前監督の現役時代を知らない若手にとって「兄貴分的」な存在ではなく、リーグを代表する「大監督」にしか見えなかったようだ。
元木氏は阿部監督についてはこう語った。
「阿部監督は僕は一緒にやっていないですし、まだ1、2か月くらいのシーズンなので分からないが、選手の話を聞いている限りは何も言わなくなった。2軍の監督の時にはちょっと厳しかった。でも1軍の監督になった時に、厳しさと縛りをちょっと楽にしてあげたのかな。だから若い選手もちょっといいのかな。今の時代にちょっと合ってきたのかなと」
番組のMCを務めた元DeNA監督のアレックス・ラミレス氏(49)も原監督の性格と阿部監督の現状に言及。ラミレス氏は原監督の下、巨人でプレーした経験を持ち、阿部監督とはチームメイトだった。
ラミレス氏は、次のように語った。
「原監督の下で4年間プレーをした。元木さんのおっしゃる通りで原監督はそういう性格。食事もたくさんしたし、いろいろ話をさせてもらって、原監督からいろいろなことを学ばせてもらった。阿部監督は今はまだ、チームの状況をじっくりみている感じだと思う。そうしながら、自分の監督署というものを作り上げていっていると思う。現状はとても結果が出ているし、すごくよくやっている」
原監督最後のシーズンとなった23年シーズン4位に終わったが、今シーズンは阿部新監督のもと投手力が安定し、4月30日時点でリーグ2位につけている。