ハイチの首都ポルトープランスで、ギャングに殺害された人々の遺体を見る人々(2024年3月18日撮影)。(c)Clarens SIFFROY / AFP

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【AFP=時事】カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチの首都ポルトープランスの高級住宅街で18日、14人の遺体が見つかった。

 地元住民らはAFPに、14人の死の状況については不明だと話した。ただ、住宅地ペチョンビル(Petion-Ville)にあるラブール(Laboule)、トマッサン(Thomassin)の2地区は夜明けごろから武装ギャングの攻撃を受けていたとしている。

 目撃者らよると、ギャングは地区内の銀行やガソリンスタンド、民家を襲撃。ペチョンビルでは18日午後も銃声が鳴り響いていた。

 住民のビンセントさんは、ギャングは「目出し帽をかぶり、車やバイクでやってきた。自前の救急車も引き連れていた。それからペチョンビルの住民を殺害した」と話した。

 ハイチでは、武装ギャングがアリエル・アンリ(Ariel Henry)首相の退任を要求。暴動が3週間にわたり続いている。

 2021年のジョブネル・モイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺事件の後に結ばれた政治合意では、総選挙を実施し、今年2月7日にアンリ首相が政権移譲することになっていた。だが、アンリ氏はこれを行わなかった。

 アンリ氏は先週、周辺諸国や米国からの圧力もあり、辞任を表明。暫定的な統治体制への権限移譲に同意した。

【翻訳編集】AFPBB News

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