「マツダ6」販売終了で「国産ワゴン」が絶滅の危機! 残すは2車種のみ!? ワゴン車が激減した事情とは

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国産ワゴンがいよいよ絶滅危惧種に!?

 2024年1月末にマツダは、フラッグシップモデルである「マツダ6」の販売終了に関するニュースを発表しました。
 
 現時点では2024年4月中旬に生産を終了するとアナウンスされており、「カペラ」→「アテンザ」→「マツダ6」と続いた歴史が一旦終止符を打つこととなります。

2024年4月に国内販売が終了する「マツダ6ワゴン」

 それ自体も残念なことではありますが、マツダ6はセダンだけではなくステーションワゴンもラインナップしており、こちらも姿を消すことで、国産ステーションワゴンがまた1台消滅することになるのです。

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 そうなると現時点でラインナップされている国産ステーションワゴンは、トヨタ「カローラツーリング」(旧型で併売中の「カローラフィールダー」含む)とスバル「レヴォーグ」のみとなってしまいます。

 思えば1989年にスバルが初代「レガシィツーリングワゴン」を発売してステーションワゴンブームが到来し、各メーカーもレガシィに追い付け追い越せでさまざまなステーションワゴンを販売しました。

 その一方で近年は、ステーションワゴン並みのスペースと高いユーティリティ性を持ち、見晴らしの良いドライビングポジションを持つ「クロスオーバーSUV」にその座を奪われつつあるのが現状。

 確かにステーションワゴンよりも背の高いクロスオーバーSUVは室内空間も広く感じられ、運転がしやすいというメリットもあるため、多くのユーザーに支持されるのは当然でしょう。

 しかしステーションワゴンはセダンやクーペ並みに低い全高を持つことで走行性能や、操縦安定性はクロスオーバーSUVよりも優れていることは間違いなく、事実、日本よりもアベレージスピードが高いとされている欧州のメーカーではまだまだステーションワゴンがラインナップされ、安定した人気を誇っています。

 また自動車業界ではカメラマンたちが愛車にステーションワゴンを選ぶことも多く、機材を満載するだけでなくカメラカーとしても活用されるような環境において、根強いニーズがあるとのこと。

 そして、都心部などでは全高1550mm以上のクルマは入庫不可という立体駐車場も存在しており、行動範囲を狭めることなく荷物を積めるクルマが欲しいという人にとってもステーションワゴンは必要なモデルであることは間違いありません。

 とはいえクロスオーバーSUVの使い勝手の良さもまた紛れもない事実であり、自動車メーカーとしても売れ筋モデルに力を入れるのはやむを得ないところでしょう。

 ただ、ステーションワゴンにも唯一無二の魅力が詰まっています。その火が消えてしまわないことを願うばかりです。