90年代後半に日本でも起きた空前のスニーカーブームを牽引した“エア・ジョーダン”。このほど、歴代のチャンピオンシップを飾った全6足の『ダイナスティ・コレクション』が試合で着用されたスニーカーの史上最高額で落札された。

 

ナイキがマイケル・ジョーダンのために作り、1984年に発売された“エア・ジョーダン1”に始まり、今なおスニーカーマニアの垂涎のモデルとなっている“エア・ジョーダン”が新たな歴史を刻んだ。


世界最古の国際オークション会社サザビーズが、『ダイナスティ・コレクション』として出展したのは、NBAチャンピオンシップを6度飾ったジョーダンが優勝決定戦で実際に履いていた全6足のコレクションだ。

 

ジョーダンを擁するシカゴ・ブルズは、1991年から93年、96年から98年と2度のスリーピート(3連覇)を達成。その際にジョーダンが履いていたエア・ジョーダン6〜8、11〜12、14モデルで、ジョーダン本人による書き込みやサインが入っているものもあり、日本時間2月3日に800万ドル(約12億円)で落札されたとSNSで発表された。

 

同社によると出展者はブルズの幹部から入手した「アメリカの個人コレクター」と説明され、購入者は特定されていない。そのニュースを受けてファンは「うわ、なんてフェチなんだ!」「彼が履いていたAJ(エア・ジョーダン)13はどこに?」とのコメントも届いた。ちなみにエア・ジョーダン13は5度目の優勝時(1997年)に履いていたが、優勝決定戦ではエア・ジョーダン12を履いた。


(出典:NBA)

今回の落札額は、試合で着用されたスニーカーでは史上最高価格で、これまでの最高額は昨年の4月に落札された1998年のファイナル第2戦でジョーダンが履いていたエア・ジョーダン13の220万ドル(当時約3億円)だった。


なお、ジョーダンのメモラビリアとしての落札最高額は、2022年9月に出展された同シリーズ第1戦で着用したユニフォームの1010万ドル(当時約14億円)で、これは試合で着用されたユニフォームとしては現在も史上最高額となっている。


“バスケットボールの神様”として数々の偉業を成し遂げたジョーダンの人気は、コートを去って21年経った現在でも衰えることはない。エア・ジョーダンは現役引退後も開発は続き、シリーズは38を数え、八村塁など多くの現役NBAプレーヤーがジョーダンの伝統を継承している。