MetaとIBMが50以上の団体と共同でAIの研究開発を支援するオープンソースコミュニティ「AI Alliance」を設立しました。AI AllianceはAIの研究開発に取り組む研究者の支援を目的としており、AMD、Intel、NASA、ソニー、東京大学など日本を含む世界中の団体が参加しています。

AI Alliance

https://thealliance.ai/news

Introducing the AI Alliance

https://ai.meta.com/blog/ai-alliance/

AI Alliance Launches as an International Community of Leading Technology Developers, Researchers, and Adopters Collaborating Together to Advance Open, Safe, Responsible AI

https://newsroom.ibm.com/AI-Alliance-Launches-as-an-International-Community-of-Leading-Technology-Developers,-Researchers,-and-Adopters-Collaborating-Together-to-Advance-Open,-Safe,-Responsible-AI

AI AllianceはMetaとIBMが中心になって設立したコミュニティで、オープンかつ安全なAIの研究開発促進を目的としています。AI Allianceの初期メンバーを示した図が以下。日本からは慶應義塾大学、東京大学、Fenrir、SB Intuitions(ソフトバンクの子会社)、Sakana AI、ソニーが参加しており、ほかにもAMD、Intel、Linux Foundation、Dell、Oracle、NASA、Stability AIなど著名な団体が数多く参加しています。



AI Allianceに参加する団体の研究開発資金の合計は800億ドル(約11兆7690億円)を超えているほか、学生の総数は40万人、従業員の総数は100万人を超えています。さらに、参加団体が開発するソフトウェアには「PyTorch」「Transformers」「Diffusers」「Kubernetes」「Ray」「Hugging Face Text generation inference and Parameter Efficient Fine Tuning」などのAI研究に欠かせないものが数多く含まれています。このため、AI AllianceはAIにおけるオープンイノベーションが責任を持って構築されることを保証できるとのこと。



Metaの国際問題担当プレジデントを務めるニック・クレッグ氏は「AI Allianceでは研究機関や企業を結集し人類の進歩に役立つツールや知識を共有します。学習モデルがオープンに共有されているか否かは関係ありません。私たちは最先端のAI開発を推進し、誰もが責任を持ってAIを構築できるように支援することを楽しみにしています」と述べています。また、IBMのアービンド・クリシュナCEOは「IBMは同じ志を持った組織とAI Allianceを通じて提携できることや、AI Allianceが安全性や科学的厳密さに裏付けされた革新的なAI計画を確実に推進できることを誇りに思っています」と述べています。さらに、MetaとIBMは自社のプレスリリースとしてAI Allianceの設立声明と同一の声明を公開しており、会社全体でAI Allianceの活動を支援する姿勢を明確にしています。