フジテレビ系列28局とBSフジが世界の恵まれない子どもたちを支援する「FNSチャリティキャンペーン」が展開する「FNSチャリティ日本酒プロジェクト」に、金水晶酒造店(福島県)と柄酒造株式会社(広島県)が協力することになった。

「新酒 純米生酒 初しぼり」(左)と「9代目於多福 特別純米」

これは、両社が醸造する日本酒の売上の一部を、昨年のモンスーンで国土の3分の1が水没する被害を受けたパキスタンの子どもたちに寄付するもの。今年5月、フジテレビと同じ東京都港区に立地する東京港醸造が参加してスタートし、今回、FNSを系列の福島テレビが金水晶酒造店、テレビ新広島が柄酒造株式会社に声をかけ、プロジェクトの趣旨に賛同した。

金水晶酒造店は福島市唯一の造り酒屋で、元フジテレビ社員の斎藤美幸氏が父の後を継ぎ、社長に就任。2018年、金水晶「大吟醸原酒しずく搾り」は「全国新酒鑑評会 金賞」「IWCインターナショナルワインチャレンジ 大吟醸酒の部 金メダル」「福島県春季鑑評会 金賞」「福島県秋季鑑評会 金賞」「東北鑑評会 優等賞」の5冠を達成した。

チャリティ対象商品は、「新酒 純米生酒 初しぼり」(720m、1,573円)。金水晶酒造店ホームページ、金水晶酒造店・売店、福島県観光物産館、日本橋ふくしま館 MIDETTE(東京都)、福島市内の酒店各店で4日から販売する。斎藤美幸社長は「金水晶は東日本大震災を含め、3回の地震で全壊判定となり、移転を余儀なくされましたが、そのような中でも世界の困難な状況にある子どもたちのために少しでもお役に立てることがあるならばと協力させていただくことにしました。おかげさまで、今年も福島の米と水と人で金水晶の純米新酒『初しぼり』ができました。福島を感じながら味わっていただけたらうれしいです」とコメントした。

柄酒造株式会社は、2018年の西日本豪雨の被災から復活。現在の九代目蔵元・柄総一郎氏は大学で建築を学び、都内の企業に勤めていたが、西日本豪雨の被害から酒蔵を再建するため、 2020年に故郷に戻り、蔵元・杜氏として活躍している。

チャリティ対象商品は、「9代目於多福 特別純米」(1,760円)。柄酒造の店頭で4日から販売される。柄総一郎氏は「FNSチャリティキャンペーンへの参加を通じて少しでも子どもたちのために何かできればと思います」と話している。

斎藤美幸氏

柄総一郎氏