まさしく『コードギアス』!【FLOW】が奏でる主題歌「LOST」

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FLOWがニューシングル『GET BACK』をリリース。表題曲「GET BACK」は、電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」で連載中のSMARTOON®︎作品を原作にしたアニメ『帰還者の魔法は特別です』オープニングテーマで、FLOW史上最速の楽曲として話題。カップリングには、iOS/Android向けアプリ『コードギアス 反逆のルルーシュ ロストストーリーズ』メインストリー第2部主題歌「LOST」などを収録。後編は「LOST」についての話と、アニメ『帰還者の魔法は特別です』に引っかけて13年前に戻って話を聞いた。(後編/全2回)

【前編】【FLOW】『帰還者の魔法は特別です』OP曲は新たなアプローチ!

■「LOST」は、過去最高音を記録

――カップリングの「LOST」はiOS/Android向けアプリ『コードギアス 反逆のルルーシュ ロストストーリーズ』メインストリー第2部主題歌です。

TAKE(G):今回は『ロストストーリーズ』が第2部に突入するということで。谷口悟朗監督からは、物語がどんどん深刻な方向に向かって悲しいこともたくさん起きるけど、オープニングだけは明るくしてほしいということで、「PENDULUM」を作ったんです。今回の「LOST」は物語により沿うかたちで、より劇的な楽曲になればいいなと思って制作しました。こだわりとしては、『コードギアス』の世界観というのは、ブリタニアという王国が舞台ですし、ルルーシュは、もともと王子であるという高貴なイメージから、必ずストリングスを入れるようにしていて、今回もストリングスを使っています。あと、ティンパニーのロールで始まるところも「PENDULUM」と通じていて、そう部分からも『コードギアス』を感じていただけたらいいなと思います。

――歌詞は?

KOHSHI(Vo):これは、ルルーシュでもゼロでもなく、ゲームのオリジナルキャラクターである”主人公”をモチーフにしています。すごく酷い生い立ちや、酷いことが巻き起こるんですけど、それになぞらえて書きました。『コードギアス』は基本的にはダークで、復讐とか憎しみや悲しみが渦巻いている話なので。

KEIGO(Vo):送られてきたデモを聴いて、”まさしくコードギアスだな”って。そういうのは、長く続けてきたからこそ表現できるものだと思います。「LOST」という言葉も、『コードギアス』の新しい物語の”主人公”に対する言葉だったりするので、自分たちが手がけてきた『コードギアス』シリーズの楽曲のなかでも、新しいワードが散りばめられていると思います。

――ライブで聴くのも楽しみです。

TAKE:ただこの曲のキーってすごく高くて、過去最高音なんです。ライブの後半に歌うことになった場合、結構きついかもしれない。

KOHSHI:実際にやったんですけど、やっぱりきつかったですね(笑)。でも、これを攻略していかないとなって。

TAKE:そういう意味ではすごく面白いシングルになりました。過去最速の「GET BACK」と、過去最高音の「LOST」が1枚に収録されている。これからもどんどん更新していきたいですね。でも、よく声が出るなって思うし、よくこんなに速いの叩けるなって。

IWASAKI(Dr):人ごとだと思って(笑)。でも、結局は楽しめるかどうかだと思います。新しいことに対して前向きでいられるかどうか。「これはできないな」って思うとできないだろうし、「楽しそうだな」って思ってチャレンジできるかどうかが、次への一歩につながるのではないかと。そういう意味でうちのメンバーは、みんなそういうトライができる人たちなので、そういうところがFLOWのサウンドを作る上での重要なファクターとしてあると思います。無理かもしれないけど、一度やってみる。それが大きな一歩になる。「できない」って言わない。

■13年前に戻ったらフランスJapan Expoの授賞式に出たい

――ちなみに「GET BACK」がオープニングテーマになっているアニメ『帰還者の魔法は特別です』は、主人公が13年前に戻るわけです。FLOWの13年前というと、アルバム『MICROCOSM』を出した頃ですが、その頃のことで印象に残っていたり、何かやり直したいことはありますか?

TAKE:『MICROCOSM』は、フランスで開催されている”Japan Expo”で、2011年度の”最優秀J-MUSICアルバム賞”を受賞した作品です。ただ、その授賞式に出ることができなかったので、その時に戻れたらフランスに行って直接盾をもらいたいです。

KEIGO:そもそも、受賞したことを知らなかったんです(笑)。たまたま現地に行っていた事務所のスタッフが代わりに盾をもらって帰ってきて、「おまえら獲ってたぞ」って、そこで僕らも初めて受賞したことを聞いたという。でも、翌年行かせてもらったんだよね。

TAKE:そうそう。受賞の翌年にJapan Expoの一環で、初のフランス公演をやらせてもらいました。

■海外は19カ国、62公演を実施

――『MICROCOSM』には、「CALLING」や「Sign」など、今でもライブで人気の曲が収録されていました。

TAKE:「Sign」は我々の曲の中でもストリーミングで一番再生されていて、今年2億回を超えたんです。そういう意味でも思い出深いアルバムだし、『NARUTO -ナルト- 疾風伝』との出会いによって、そういう道が開けていったなと実感します。

――『NARUTO -ナルト- 疾風伝』、『交響詩篇エウレカセブン』、『コードギアス 反逆のルルーシュ』と、FLOWは息の長いアニメ作品との関わり合いが多いですね。

KEIGO:そうですね。海外に行っても、この3作品の楽曲はすごく人気があります。海外でライブをやって感じるのは、今や日本も海外もアニメに関して時差が無いということ。それぞれ好きなアニメがあって、推しキャラクターがいて、日本と同じような楽しみ方がされています。

TAKE:その作品の思い出に、僕らの楽曲も加えてもらえていたら、そんなうれしいことはないです。

――海外は何カ国行ったのですか?

TAKE:19カ国、62公演です。今年も夏にブラジルとインドネシアに行きました。

■ここをスタート地点に、もう1ランク上のステージへ

――では最後に、2024年に向けての展望を。

GOTS(B):今年は『FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 〜アニメ縛りフェスティバル〜』をやって、アルバムも『Voy☆☆☆』『FLOW THE COVER 〜NARUTO縛り〜』という2枚をリリースして、12月には大阪と神奈川で『FLOW THE CARNIVAL 2023 〜NARUTO縛り〜』の開催も予定されています。今年もまだまだやることがいっぱいですし、来年も今年以上に忙しく、でも楽しくやりたいですね。

KEIGO:今年は20周年を迎えられた喜びがあり、フェスにいっぱい出させてもらったり、いい思いをいっぱいさせてもらいました。『FLOW THE CARNIVAL 2023 〜NARUTO縛り〜』も一つの挑戦ですし、来年7月の満20年までは、まだまだ止められない感じです。

KOHSHI:20周年の年にコロナが落ち着いて、いろいろ戻ってきた感のある年で。この3年、ため込んだものをここから次に向けて出していけたらと思っています。あとはエンジンをふかすだけです!

IWASAKI:20周年はもちろん節目ではあるけど、自分たちの中ではあくまでも通過地点なので、ここをスタート地点にして、もう1ランク上のステージへ向かいたいと思います。

TAKE:今年はデビュー20周年イヤーに突入して、来年7月で丸20年になります。その一環で今年の夏には『FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 〜アニメ縛りフェスティバル〜』をやらせていただいたので、来年はそれとはまた違った形で20周年をみんなとお祝いできたらと思っています。どんな祭なになるのか、期待していてください!