ヤクルト 楽天戦力外の西川獲得へ 背景にある「埋まらなかった穴」 期待される「相乗効果」とは

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日本ハム時代に西川は4度の盗塁王に輝いている(C)CoCoKARAnext

 ヤクルトが、楽天を戦力外となった西川遥輝外野手を獲得する方針であることが伝えられている。

 西川はこれまで日本ハム、楽天でプレーし、盗塁王を4度獲得と球界屈指のスピードスターとしてキャリアを重ねた。

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 プロ13年目の今季は35試合に出場し、打率・181、1本塁打、4打点と出場機会を減らしたが、実績は十分とあってV奪回を目指すチームにとって上積みが期待できそうだ。

 また今季5位に沈んだチームにとって、痛かったのはリーグ連覇したときに活躍した塩見泰隆が年間通してパフォーマンスを示せなかったことにもある。今季は春季キャンプ中に下半身のコンディション不良で一軍キャンプを離脱、開幕には間に合わず5月初旬に一軍に合流するも再び5月下旬に下半身のコンディション不良を理由に抹消となった。キャンプ中を含め、3度の離脱とチームを離れる時間が長かったことも低迷を招いた要因とされた。

 外野手の布陣では浜田太貴、捕手と兼任の内山壮真など長打力がある若手が台頭してきているものの、キャリアあるベテランが加わることで期待される相乗効果もある。

 過去4度の盗塁王に輝いた西川は2年在籍した楽天でもナインに走塁技術を伝授。今季の楽天のチーム盗塁数はリーグトップの「102」。36盗塁をマークし、自身初のパ・リーグ盗塁王に輝いた小深田大翔ほか、ナインの走塁に関してアドバイスを送るなど、側面からサポートしたことも伝えられている。

 ヤクルトの今季チーム盗塁数はリーグ3位の「62」。突出して少ないわけではないが、機動力を生かせる選手が増えればそれだけ勝利に結びつくことは間違いない。この点でも西川の力が必要とされそうだ。

 チームには山田哲人など同年代の選手も在籍、アットホームなチームカラーもプラスに働く。巻き返しを期す西川加入でチームにどんな化学反応をもたらすのか。今後も注目の存在となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]