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 普段はサイドラインでは熱い姿をみせるも一度ホイッスルが慣れば、すぐに冷静になり試合後に見出しを飾るような発言はあまりすることのない、アーセナルFCのミケル・アルテタ監督。しかしながらそんな指揮官をもってしても、週末のニューカッスルとの今季初の敗退劇は我慢ならなかったようで、「これは恥辱。我々は最高レベルで争う非常に多くの時間を費やしてきたが、それを果たさせないというメッセージを一体どれだけ受け取ったことか。。これは受け入れられない」とし、「こんな人たち(審判、編集者注)の手に委ねられるなんて、時間の無駄であり嫌気がさす」と捲し立てた。

 3度もVARの確認が入った今回の決勝ゴールのシーンでは、ガブリエウを押したジョエリントンによるファウル、ゴードンのオフサイド、そしてウィロックのライン際でのプレーなどがその対象となっており、「ゴールではない。そんな単純なことだ」とアルテタ監督。特にここのところはプレミアリーグでVARを巡る問題が繰り返し伝えられており、「サッカーでは許されないことがある。ここでも、中国でも、日本でも、イタリアでも、ポルトガルでも、スペインでも」と述べ、審判のレベルは「世界最高のリーグのレベルには程遠い」とまで言い放った。さすがにこの言葉はのちに処分の対象となる可能性が大いにあるだろう。またそもそもこの試合でアーセナル自体が精細を欠いたことや、前述のウィロックのクロスをカバーできなかったラヤのプレーなど、それ以外にもこの試合では課題を残している。

ポステコグルー監督「審判の権威を失墜させてはいけない」

 そしてその翌日にはトッテナムvsチェルシー戦において、実に9回ものVARが介入するという展開が見られた。このことについてポステコグルー監督は「そもそも誤審のない世界など存在しないだろう」と過度に審判に対する批判をすべきではないとの見方を示し、「この問題の一端は自分達にもあると思う。なぜなら常に決定に不満を言っていたら、そうなるものだ。そのために精査されることになるし、今のサッカーがたどるこの流れを私は好意的に見ていない」と説明。「私は審判の決定を受け入れるべきとして育ってきた」とし、「もし審判の権威が損なわれ続ければ、そのときは離れた場所でモニターと睨めっこしている誰かの支配下に置かれることにもなりかねないよ」と警鐘を鳴らした。