日本科学未来館がTVアニメ「AI(アイ)の遺電子」上映と研究者トークイベント開催へ ロボットとの日常を考える 参加無料

写真拡大 (全5枚)

日本科学未来館は2023年10月7日に、TVアニメ「AIの遺電子」の上映と研究者トークセッションを組み合わせたイベント「Cinema未来館『AI の遺電子』〜ロボットとの未来、日常、そして葛藤」を開催する。

2023年11月22日の新常設展示「ナナイロクエスト −ロボットと生きる未来のものがたり」の公開に先立ち、新展示の監修を務めた研究者らがアニメの原作者とともに、AIやロボットが暮らしのなかに溶け込んだ未来の日常の様子や、将来人々が感じるかもしれない葛藤をテーマに語り合うイベントとなっている。

●それぞれの立場で「人とロボットとのさまざまな付き合い方」を考える

ロボット技術がますます私たちの身近なところで使われていくなか、一人ひとりが幸せな暮らしを実現するためには、ロボットとどのように関わっていけばよいのか?2023年11月22日に公開する新展示は、専用のタブレットを使い展示空間を探索し、人とロボットがともに暮らす未来のまちで起こるトラブルを解決しながら、人とロボットとのさまざまな関係性に向き合う展示となっている。

また、「AIの遺電子」では、AIが高度に発展した未来を舞台に、人権を持った「ヒューマノイド」と人間がともに暮らすことでもたらされる、新たな日常や葛藤などが描かれています。

今回開催される「Cinema未来館『AI の遺電子』〜ロボットとの未来、日常、そして葛藤」では「AIの遺電子」のTVアニメ第1話を鑑賞した後、原作者で漫画家の山田胡瓜氏、新展示「ナナイロクエスト」の監修者である京都大学総合博物館准教授の塩瀬隆之氏、大阪大学大学院医学系研究科招聘教員の安藤健氏の3名をゲストスピーカーに迎え、「AIやロボットに任せたいこと、任せたくないこと」や、「コミュニケーションロボットとどこまで仲良くできるか」など、漫画家と研究者のそれぞれの立場から考える「人とロボットとのさまざまな付き合い方」を、会場の参加者へのアンケートも交えながら意見交換する。

●「Cinema未来館『AI の遺電子』〜ロボットとの未来、日常、そして葛藤」概要

●イベント概要

イベント名
Cinema 未来館「AI の遺電子」〜ロボットとの未来、日常、そして葛藤
開催日時
2023年10月7日 14時30分〜16時45分(14時00分開場)
プログラム
14時30分〜15時00分 TVアニメ「AIの遺電子」第1話上映(約25分間)
15時15分〜16時45分 ゲストとのトークセッション(上映会とトークセッションの間に休憩があります)
開催場所
日本科学未来館7階 未来館ホール
主催
日本科学未来館
協力
AIの遺電子製作委員会
対象
どなたでもご参加いただけます。
参加人数
定員180名
※席に余裕がある場合は、当日も受け付けます。
参加費
無料(入館料も不要)
※常設展やドームシアターの鑑賞は有料です。
参加方法
事前申し込み制(先着順)
※申込期間は10月4日まで。

●ゲストスピーカー



山田胡瓜氏(漫画家):

漫画家。2012年、『勉強ロック』でアフタヌーン四季大賞受賞。ニュースサイト「ITmedia」記者として活動した経験を基に、2013年から「ITmedia PC USER」にて『バイナリ畑でつかまえて』を連載。2015年11月から、「週刊少年チャンピオン」で近未来を舞台にヒューマノイドの病を治療する医師を主人公にした一話完結形式のSFコミック『AIの遺電子』を連載。同作は文化庁メディア芸術祭優秀賞、AI ELSI賞に選出され、2023年7月にTVアニメ化。その後、『AIの遺電子』の続編『AIの遺電子 RED QUEEN』を「別冊少年チャンピオン」で連載。現在は同雑誌でシリーズ前日譚『AIの遺電子 Blue Age』を連載中。映画『シン・仮面ライダー』の脚本協力や、そのコミカライズ作品『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE-』(「週刊ヤングジャンプ」連載中)の漫画脚本も手掛けている。



塩瀬隆之氏(京都大学総合博物館准教授):

京都大学大学院工学研究科修了。機械学習による熟練技能継承支援システムの研究で博士(工学)。ATR 知能ロボティクス研究所など併任。京都大学大学院情報学研究科助教を経て2012年7月より経済産業省産業技術政策課 課長補佐(技術戦略)。2014年7月京都大学総合博物館准教授に復職。日本科学未来館“ おや? ”っこひろば総合監修者。2025大阪・関西万博日本館基本構想有識者委員会座長。著書に『問いのデザイン』(学芸出版社)ほか。



安藤 健(大阪大学大学院医学系研究科招聘教員):

早稲田大学理工学術院、大阪大学大学院医学系研究科を経て、2011年にパナソニック入社(現、パナソニックホールディングス)。現在、ロボティクス推進室室長、大阪大学医学系研究科招聘教員などを務める。ヒト・機械・社会のより良い関係に興味を持ち、一貫して人共存ロボットの研究開発から事業開発まで従事。日本機械学会ロボメカ部門技術委員長、経済産業省各種委員、ロボットイニシアティブ協議会副主査などの学協会委員も歴任。



岩澤大地(日本科学未来館 科学コミュニケーター / 企画・ファシリテーション):

ロボットをテーマにした新常設展示の企画・制作を担当。制作を通し、ロボットが社会へ実装されるには、人それぞれの価値観や幸せについて語りあう場が必要だと確信し、展示に反映するべく日々奮闘中。「AIの遺電子」で好きな話は「救いの教え」と「鍛冶屋」。