「試合を壊してない」巨人の野手登板に球界OBが肯定意見「俺が選手だったら『ラッキー』と思う」

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里崎氏は野手登板について、自身が打者だったら「『ラッキー』と思う」と語った(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 9月2日の巨人対DeNAで8回裏に内野手の北村拓巳がマウンドに立ったことが物議を醸した。巨人としては8点ビハインドで、残りの攻撃は9回表の1回のみ。加えて、この試合ではすでに6人のリリーフ投手を投入しており、ベンチには中川皓太とバルドナードの主力を残すのみだった。北村を登板させることは合理的な選択に思えるが、野手の登板を「失礼」と捉える風潮も根強い。

【動画】2日の試合は8回から登板した内野手の北村の投球にも注目が集まった

 やむを得ない状況での野手の登板を野球解説者はどう思うのか。現役時代にロッテで活躍した里崎智也氏が自身のYouTubeチャンネルにて、北村の登板についてコメントした。里崎氏は「北村の登板の是非みたいなところもあるんだけど、俺は良いんちゃうかって思うねん、ピッチャーもおらへんし」と肯定する。

 続けて、「何で良いんちゃうかって思う1つの要因として、山本にホームランを打たれたけど試合を壊してないじゃん」「これで10失点ぐらいして試合壊して、『お前もっとぶっ壊してんじゃねぇかよ』みたいな感じになったら、ちょっと“失礼”もあるかなっていう」という。北村は山本祐大にこそソロホームランを打たれたが、許したヒットはこの1本だけ。1回1失点と悪くない結果を残している。

 また、「誰から打ったってヒットはヒットでしょ。正直『失礼やろ』って思わへん。俺が選手だったら『ラッキー』と思う」と野手と対戦させられる打者は失礼とは思わず、むしろ成績を上げるチャンスとも捉えられると口にした。

 失礼かどうかという問題もあるが、デッドボールのリスクもあるため、野手を投げさせることには当然慎重にならなければいけない。それでも、登板過多によって結果的には1シーズンしか活躍できなかったリリーフ投手は少なくない。そういった状況を鑑みると、メジャーリーグのように野手を登板させることは、選択肢に入れてよいのではないか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]