ドレスに不釣り合いなバッグは飯窪社長を喜ばせるためか。社長によると、チケット代は三浦氏が負担した

 貧しい詩人ロドルフォと、お針子ミミの悲恋――。プッチーニの代表作『ラ・ボエーム』は、市井の人々のつつましい愛を描いた傑作オペラだ。“2人のセレブ”の心には、どう響いたのだろうか――。

 6月下旬、新国立劇場で小学6年生の長女と同作を鑑賞したのは、国際政治学者の三浦瑠麗氏だ。3月に夫の清志被告が業務上横領の疑いで逮捕・起訴されて以降、表舞台から姿を消していた三浦氏だが、数十万円する高級ブランドの花柄ドレスをお揃いで身にまとった母娘は、劇場内でも目を引いた。

「白髪交じりの中年男性と3人で来ていたようで、開演前にシャンパンを楽しむなど、優雅な様子でした。娘さんが持っていた大きな“文藝春秋バッグ”がとくに目立っていましたね」(居合わせた観客)

 こちらのトートバッグは、“中年男性”に合わせたセレクトだ。というのもこの男性、6月22日の株主総会で、文藝春秋の社長に就任したばかりの飯窪成幸氏なのだ。

「収入が減ったためか、三浦さんが代表を務める山猫総合研究所は、永田町のガラス張りのオフィスから、渋谷区にある月額1万5000円から借りられるレンタルオフィスに移転しました。さらに、軽井沢に所有していた、こだわりのログハウス別荘は、KADOKAWA取締役の川上量生(のぶお)氏に売却。自宅も六本木ヒルズから転居しており、まさに“都落ち”の状態です。テレビ番組に出演できないいま、文藝春秋社長との密な交流は、大切でしょうね」(芸能記者)

 22時に劇場を出た3人は、飯窪社長が手配した車で恵比寿の瀟洒なバーへ。同じ劇場で鑑賞していた脳科学者の茂木健一郎氏らと合流し、ワインを飲み始めた。

「周囲に愛想を振りまく三浦さんに対し、娘さんはバーのカウンター席の奥でずっと一人で本を読んでいました。慣れっこなのでしょうが、退屈そうでしたよ」(通行人)

 結局、宴は0時半まで続き、母娘が都内のこぢんまりとした“新居”に帰宅したときには、深夜1時を回っていた。

「東京都青少年の健全な育成に関する条例」では、正当な理由がない限り、保護者は「深夜に青少年を外出させないように努めなければならない」と定められている。

 都庁に尋ねると「かりに保護者が同伴していたとしても、暴力行為や誘拐の被害者になる危険性が高いことから、特別な理由がない限り、深夜の外出は避けるように配慮をお願いしています」(都民安全推進部都民安全課)という。

“セレブの夜遊び”に、小学生の娘をつき合わせるのはいかがなものか。三浦氏に尋ねると、

「我が家の教育方針としてはとくに問題はありません」とし、軽井沢の別荘については「保釈金の支払い準備のため、三浦清志個人の不動産を友人に売却したものです」と回答した。

 天下の文藝春秋社長は、問題だと思わなかったのか。飯窪社長にも尋ねると「保護者である三浦氏と一緒なので問題ないと考えましたが、ご指摘を受け反省しています」とのコメントだ。

 清志被告の不透明な先行きを考えれば、妻が夜遊びに逃避してしまうのも無理はない。

「横領したとされている出資金について、清志被告は『自由に使っていいという契約だった』と主張していて、容疑を全面的に否認しているそうです。このため、保釈も裁判期日も決まっていません。検察は9月に初公判を開きたい意向で、保釈が認められるのは、その後になる見込みです」(全国紙地検担当記者)

『ラ・ボエーム』は悲劇の結末を迎えるけれど、一家の命運は……。