初の海外納入! 国産最新ヘリ「H145/BK117 D-3」東南アジアの空へ
原型誕生から約40年、今だ進化を続けています
BK117 D-3初の海外向け
川崎重工は2023年4月25日(火)、タイの日系企業、NMB-Minebea Thai Ltd.へ最新型ヘリコプター「H145//BK117 D-3」を納入したと発表しました。
本機は、タイにおける同社グループ従業員および関係者の移動用として使用される予定で、川崎重工が製造するD-3としては7機目の納入、海外向けとしては初の機体になります。
タイ企業、NMB-Minebea Thai Ltd.に納入されたH-145/BK117D-3(画像:川崎重工)。
D-3は、従来型BK117D-2の改良型として2021年5月に国土交通省航空局の型式証明を取得したモデルです。D-2とD-3を見比べた場合、メインローターのブレード数がD-2の4枚から5枚になっているのが特徴です。なお、これにより飛行中の振動が低減し、快適性が向上しています。
加えてメインローターシステム自体が点検項目の削減および整備の容易な最新構造に改められたことで、整備期間も約半分に短縮されているほか、最大全備重量の増加と機体重量の削減によって、有効搭載重量がD-2に比べて約150kg増加しています。
BK117は、ヨーロッパのMBB社(現エアバス・ヘリコプターズ)と国際共同開発した中型の双発ヘリコプターで、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送など多用途に用いられています。本機は1983(昭和58)年の初号機納入以来、数回にわたる改良が加えられながら、現在も生産が続けられているベストセラー機であり、2023年4月現在、川崎重工の納入分だけでシリーズ通算189機、エアバス・ヘリコプターズ社の納入分を合わせると全世界で1900機以上の納入実績があるといいます。