イチゴの生産量日本一の栃木県の中で、随一の産地となっている芳賀地域で31日、今後3年間で新しい品種の「とちあいか」の栽培面積を5割に拡大するなどの目標を掲げた戦略が策定されました。

 農業団体や県、芳賀地域の1市4町などで組織する戦略会議が定めたものです。芳賀地域は、最新の国の統計でイチゴの市町村別の産出額が68億4千万円と日本一となっている真岡市を抱えています。県は2022年8月に、これからの10年を見据えた「いちご王国・栃木」の戦略を定めていて、芳賀地域でもこの地域版としてより短期的に3年計画を立て、日本一の産地をさらに発展させる狙いです。

 戦略では、イチゴの産出額の大半を占めるJAはが野の販売金額を直近の102億円から2025年産で115億円に引き上げることを掲げています。一方で、芳賀地域ではこの10年間で生産者の高齢化により農家の数が2割ほど減っていて、それに伴い栽培面積も減少しています。そのため、現在の主力品種の「とちおとめ」の1.3倍の収穫が見込め、病気にも強い県が開発した新しい品種「とちあいか」の栽培面積を全体の5割に拡大させ、農家1軒あたりの販売金額の増加を目指します。

 さらに、これに加え、観光いちご園など関係する施設の利用者を倍以上の11万5千人に増やす計画です。