栃木市藤岡町内野の渡良瀬遊水地で30日の午後から発生した火災は、およそ9時間後の31日未明に鎮火しました。

 警察と消防によりますとこの火事で湿地に生えている下草などおよそ300ヘクタールが焼けましたが、付近に住宅はなく、けがをした人はいなかったということです。

 火災は30日午後3時半ごろ、遊水地内の谷中湖の北側で発生しました。谷中橋の西側まで燃え広がるなか、栃木市や小山市、群馬県館林市から出動した消防車およそ40台が消火活動に当たり発生から9時間後の31日午前0時半ごろに鎮火しました。

 気象庁によりますと栃木市には出火当時、乾燥注意報が出されていました。

 渡良瀬遊水地は栃木や茨城、群馬、それに埼玉の4県にまたがっていて、2012年には国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録されました。火災現場の近くにはコウノトリの人工の巣の塔が建てられていますが、栃木市によりますとヨシ焼きに備えて周りを除草していたため、被害は無かったということです。

 警察と消防は31日午前から現場検証を行い出火の原因について調べています。