２０１９年の台風１９号によって大きな被害を受け防災集団移転が計画されている那須烏山市で２９日、住民への説明会が開かれました。

　那須烏山市は台風１９号によって住宅が水につかるなどの被害を受けた宮原と下境の２つの地区について、住宅を高台などの安全な場所に移す「防災集団移転」を計画しています。これまでに移転を希望する文書が３０世帯から出されています。

　２９日は、被害を受けた宮原地区４０世帯の住民を対象に説明会が開かれました。市の担当者から事業の具体化に向けて被災した地域に住宅などの建築を禁止する「災害危険区域」について指定範囲の素案が示されたほか今後のスケジュールの説明がありました。「災害危険区域」は被災したエリアですが、今後、測量を行って確定するということです。宮原地区は１０年に１度の頻度で浸水の被害にあっています。集団移転に向けて来月からは小規模または個別の相談会を開いて合意形成を図っていきます。

　市は来年度中に「災害危険区域」を指定し事業計画書を国に提出する方針です。来月５日に７０世帯が被害を受けた下境地区でも説明会が開かれます。