台湾、来年から豚熱ワクチンの接種停止 24年下半期の清浄地域申請目指す

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(台北中央社)行政院(内閣)農業委員会は30日、家畜伝染病「豚熱」(CSF)の撲滅計画を発表した。来年1月1日から食用ブタへの豚熱ワクチン接種の停止を養豚業者に呼び掛け、同7月1日からワクチン接種を全面的に停止する。2024年6月以降、国際機関「国際獣疫事務局」(WOAH)に対し、豚熱の発生がないことを示す「清浄地域」の認定を申請する予定。

撲滅計画は3段階で実施。第1段階は2021年から始まっており、今年までに全面的にワクチン接種を実施した。来年から24年6月までの第2段階ではワクチン接種を段階的に停止し、24年6月以降の第3段階でWOAHへの清浄地域申請を目指す。

台湾は2020年6月に口蹄疫のワクチン非接種清浄地域に認定され、アフリカ豚熱(ASF)は直近4年間、台湾への侵入を阻止しており、養豚産業での発生も報告されていない。

農業委員会の陳吉仲(ちんきちちゅう)主任委員(閣僚)は記者会見で、口蹄疫とアフリカ豚熱、豚熱の三大家畜伝染病を全て取り除くことができれば、台湾の養豚産業の競争力は世界トップレベルになるとし、持続可能な産業とすることを目指す考えを示した。

(楊淑閔/編集:名切千絵)