食品を長持ちさせてくれて、節約にも大活躍する食品の冷凍。でも、せっかく冷凍した食品をうまく使いきれないことや、冷凍の方法で不安になることはありませんか? 今回は、「冷凍王子」西川さんに冷凍のお悩みについて教えてもらいました。

冷凍王子が「冷凍あるある」に答える!食品ロスと食費が減るコツとは?

冷凍してはみたもののうまく使いきれず、食材をムダにしたことはありませんか? 冷凍のプロに、よくある悩みの解決策を聞きました。

●Q:冷凍した食材が、いつまで食べられるのかわかりません

A:鮮度とおいしさは落ちるので1か月を目安に使いきりましょう

冷凍した食材は、腐らないからこそ、いつ食べるべきか迷います。けれども、おいしさは日ごとに落ちていくもの。1か月を目安に、おいしいままで食べきってから、新しい食材を冷凍しましょう。

●Q:肉の小分け冷凍がとにかく面倒。パックごと冷凍してしまうことも…

A:冷凍前のひと手間で「解凍の手間が省ける」と考えてみては?

カットされた状態の肉や魚は、乾燥・酸化が進みやすいので、ラップで包み、空気を抜いて冷凍するのが基本。それでもパックのまま冷凍してしまった場合は、1週間をめどに早めに使いきりましょう。また、肉は薄く平らにして冷凍すれば、凍ったまま使える場合も。冷凍前のひと手間が、調理の時短につながります。

●Q:食材が冷えやすい冷凍室の使い方が知りたいです

A:7割収納をキープして扉のあけ閉めをスムーズに

冷凍室は、食材がつまっている方が、冷気が行き渡り省エネになります。ただし、食材の取り出しに時間がかかると、室内の温度が上がってしまい逆効果。温度が安定し、食材が取り出しやすい7割程度の収納を目指しましょう。

●Q:使いきれない食材が冷凍室で化石化しています…

A:中身の「見える化」&「定位置化」、月末の「使いきり」でレスキュー!

ポイントは、中身がなにか、ひと目で把握できる冷凍室。まずは1か月以上たった食材は、食べきってしまうか処分して。その後は食材の「見える化」と「定位置化」で、1か月を目安に「使いきり」。在庫管理しやすい冷凍室をつくりましょう。

使いきりのサイクルづくり3つのコツ

 

長い期間放置している食材はありませんか?「使い切りのサイクル」をつくって、食品がおいしいうちに食べきりましょう。

●1 透明の容器で「見える化」

保存袋や容器は、中身がすぐわかる透明のものをチョイス。半透明のものも、見えづらいので避けて。

●2 カテゴリーごとに「定位置化」

食材ごとのエリア分け&定位置化で、在庫が一目瞭然に。ポイントは、使いかけの食材などを集めた「早く使いきりたいもの」スペースの確保。わかりやすい冷凍室上部の引き出しなどがオススメ。

●3 早く使いきりたい食材は手前に

月末は、在庫処分を習慣に。1か月以上たった食材は、カレーや鍋などにして食べきって。

解凍なしで調理OKな冷凍テク!

冷凍したものの、「いちいち解凍するのが面倒…」と思うことはありませんか? 実は、食品によっては回答なしで調理できるものもあります。

●豚バラ薄切り肉

冷凍法

水気をペーパータオルでふき取り、使いやすい量(3枚程度)を小分けにし、空気が入らないようにラップで包む。平らにしてジッパーつき保存袋に入れて冷凍。

解凍法

使いたい分だけ、凍ったまま炒めたり、スープや豚汁に入れたりして使用。

●鶏モモ肉

冷凍法

鶏モモ肉は、ひと口大に切る。水気をペーパータオルでふき取り、ジッパーつき保存袋に入れる。空気を抜いて冷凍。

解凍法

凍ったままバラバラにして、炒めたり、煮込み料理に入れたりして使用。