栃木県歯科医師会は歯や口の機能の低下「オーラルフレイル」の予防を啓発する動画を製作しました。このオーラルフレイルへの対策はさまざまなところで取り組みが進められています。動画を制作した県歯科医師会に重要性を聞きました。

栃木県歯科医師会 赤沼岩男会長:「オーラルフレイル。要するに口の中の衰え。(栄養の摂取は)口が入り口になりますから口が衰えることで特にお年寄りは全身に悪影響を及ぼす。これを集団検診の方式にしてなるべくフレイルの患者をピックアップして、指導にもっていって…。口からのフレイルをきっかけに全身のフレイルを防いで、健康寿命を延ばそうとそういった検診事業を新たに栃木県内で始めようと」

県歯科医師会が新年度から始めるのはオーラルフレイル予防の集団検診。全身の健康にも直結する口や歯の健康を保つことを目的とします。

40兆円を超す医療費のうち歯科医療費は3兆円ほどで全体のおよそ7%。県内でも後期高齢者の歯科検診の受診は少ない傾向にあるといいます。

栃木県歯科医師会 赤沼岩男会長:「後期高齢者県内約27万人。検診率は数%しか今いない。仮に1割に上げるだけでも健康寿命の延伸だけでなく医療費の削減にもつながる」

オーラルフレイル予防に向けた集団検診ではチェックリストなどの問診に加え、舌の力を図る舌圧計を導入しフレイルかどうか、数値で判断できるようになるといいます。

栃木県歯科医師会 赤沼岩男会長:「健全な肉体は健全な口腔に宿るというのが私の口癖。命の根源は己の口で食べることだということ」

年を重ねても健康を保つために。歯磨きや歯科検診などまずはできることからお口のケアを始めてみてはいかがでしょうか。