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マットレスD2Cのキャスパー、上場後2年弱で非公開化

マットレスD2Cのキャスパー・スリープ(Casper Sleep)は11月15日、プライベート・エクイティ投資企業であるデュレーショナル・キャピタル・マネジメント(Durational Capital Management)に買収されたことを発表した。この買収により、キャスパーは上場後2年以内に非公開化されることになる。15日の発表でもっとも注目された情報をいくつか紹介する。今回の買収により、キャスパーの評価額は1株あたり6.90ドル(約790円)、約2億8600万ドル(約328億円)となる。参考までに、キャスパーは、非公開市場での最後のスピンの際に、ピーク時の評価額が11億ドル(約1260億円)に達し、2020年2月の上場企業としての最初の日の終わりには、5億3500万ドル(約615億円)の評価額で終了した。この取引の一環として、共同創業者であるフィリップ・クリム氏がCEOを辞任する。現在、社長兼チーフコマーシャルオフィサーを務め、2019年から在籍しているエミリー・アレル氏がトップに就任する。キャスパーはこの取引を発表した後、15日午後5時に予定していた第3四半期の決算説明会を中止したが、第3四半期の損失が2530万ドル(約30億円)に拡大したことを明らかした(前年同期は1590万ドル[約18億円]の損失)。キャスパーは、売上高は増加しているものの、損失も増加しており、黒字化やマットレス市場のリーダーになるための明確な道筋を確立していなかった。8月の第2四半期決算で同社は、前年同期比45%増の1億5180万ドル(約174億円)という、四半期としては過去最高の売上高を達成したと報告しました。しかし、その売上増の大部分は、サムズ・クラブ(Sam's Club)やノードストローム(Nordstrom)といったリテーラーたちとの新しい提携によるものだった。これは、アイウエアのD2Cワービー・パーカー(Warby Parker)やD2C持株会社のソロブランド(Solo Brands)など、ここ1年で相次いで上場したD2Cの新興企業にとっては、注意すべき点でもある。ウォールストリートが小売企業の損失を許容する時間は限られているためだ。ーー[原文:Casper retreats to the private markets ]Anna Hensel(翻訳・編集:戸田美子)

MR Newsレビュー

速報系ニュースを振り返る「MR Newsレビュー」。今回は11月12日(金)〜11月18日(木)にモダンリテール[日本版]のTwitterでご紹介したニュースをまとめました。コーチの親会社タペストリー、第1四半期の売上高は2ケタ増 子供服のサブスク、キッドピックが上場 ラオックス第3四半期決算、店舗の一時休業などで売上高17.8%減 ワービー・パーカー、上場以来初の四半期決算を発表 カナダグースが初のフットウェアライン バーガーキングの親会社、サンドイッチチェーンを買収 マットレスD2Cのキャスパー、投資会社が買収 ラオックス、アジア商材を扱う2つの新業態オープンへ ホーム・デポ第3四半期決算、既存店売上が6.1%増 10月の米消費者支出、インフレで1.7%増 酒宅配サービスのドゥリズリー、セブンイレブンと提携 ターゲット第3四半期、客足が戻り売上高2ケタ増 Edited by 戸田美子